クアリアは、追手門学院中・高等学校と共同で、探究学習のリフレクションについて深めるプロジェクトを開始することを、10月11日に発表した。
同社は「『学ぶと変われる』を全ての生徒へ」というミッションのもと、探究学習フィードバックシステム「Qareer(クアリア)」を運営。全国のさまざまな生徒に対して「探究学習をリフレクションし、フィードバックを得る機会」を提供してきた。
一方で、探究学習に力を入れている学校から「探究学習の最終成果ばかりに注目が集まり、生徒一人ひとりの学びを深める機会が十分でない」「多くの生徒が、取り組んできた探究学習に対して自分ならではの意味づけができていない」などの声が上がっていることから、同社では保有する知見をどう教育現場へ還元すべきかを模索していたという。
今回のプロジェクトは、学校として「4つの学び(学びを個別化、協働化、プロジェクト化させ、リフレクションと融合)」を目指した授業を数多く展開し、2020年度からは独自教科「探究科」を設置していた追手門学院中・高等学校と、探究学習に関する問題意識が一致したことが背景にある。さらに追手門学院中・高等学校は、4月16日に「DXハイスクール」の採択校に選ばれており、両者は共同で「探究学習のリフレクション」について深める取り組みを開始していく。
具体的には、追手門学院中・高等学校の「DXハイスクール」としての取り組みの一環として、クアリアが運営する探究学習フィードバックシステム「Qareer(クアリア)」を探究的な学びの授業内で利用し、定期的にリフレクションを行っていく。教員は、そのリフレクションを見取って、それぞれの生徒の学びを深めるべくフィードバックを提供する。あわせて、これら一連の学習活動による生徒の変容を定期的にアセスメントして可視化することによって、生徒が自身の成長・変容に気づくための機会作りも予定している。
同取り組みを通じて、リフレクションを行う際のマインドセットや、授業での取り組み方、リフレクションのフレームなどについて考察し、「総合的な探究の時間」におけるリフレクションの質の向上を目指す。さらに、生徒のリフレクションをより深い学びに結びつけるための学習支援のあり方を探索し、リフレクション内容の把握ポイントや授業内での扱い方について考えていく。
同プロジェクトを通じて得られた探究学習に関する知見は、全国の教育現場の探究学習の質を向上させるべく、「Qareer」にも反映させる予定だという。
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