LINEヤフーとキラメックスは、山形県の産学官連携コンソーシアム「やまがたAI部」と、山形県内におけるAI人材育成に関する協定を10月9日に締結した。
野村総合研究所が公表した2023年における各都道府県のデジタル化を示す都道府県別DCIスコアによると、東京などの大都市部が上位に位置する一方で、地方都市は下位にランクインしており、都市部と地方ではデジタル化の進展に顕著な格差が存在していることが明らかになった。今回の「やまがたAI部」との協定締結は、こうした課題を解決し、より多くのIT人材を育成する取り組みの一環として行われる。
LINEヤフーとキラメックスは、2022年にプログラミング未経験者からエンジニアへのリスキリングを支援する「LINEヤフーテックアカデミー」を開設。2024年には、LINEヤフーグループ社員に提供していたAI・生成AIのリスキリングプログラムを「AI活用アカデミア」として法人に向けて展開している。
同協定の締結にともない、AI・生成AIのリスキリングプログラム「AI活用アカデミア」を「やまがたAI部」にも展開し、県内における企業や高校向けに提供する。それとともに、「やまがたAI部」の活動を資金面でも支援することによって、活動の持続可能性向上にも寄与する。
山形県内の高校に向けた「AI活用アカデミア」では、「AIで変わる仕事と働き方」「考えてみよう!AI活用」といった計4回のカリキュラムを通じて、AIの基礎を学べるプログラムを提供する。プログラムの後半には、生徒自身が設定した身近なテーマの課題に対して生成AIを活用して解決する企画を考え、発表する機会を設ける。今回の高校に向けた提供は、実証実験として一部の高校生にのみ行われ、その結果を踏まえて拡大を予定している。また、一部のカリキュラムではZOZO社員の講師としての登壇も予定している。
そのほか、山形県内の企業に対する「AI活用アカデミア」の提供では、「AIの基礎知識」「生成系AIによる業務改革」「AIプロジェクトの進め方とポイント」「AIプロジェクトの企画発表会」といった、完全未経験の人でもAIの基礎知識から業務への活用まで、オンラインで学べる実践的なカリキュラム(計7回)を、約1か月で受講できるよう設計したプログラムを提供する。
企業向け講座の受講期間は11月7日〜12月19日で、定員は約100名。受講料は1名あたり20万円(厚生労働省の「人材開発支援助成金」を利用可)。
提供開始に先立って、10月17日12時〜13時には企業向け「AI活用アカデミア」に関するオンライン説明会が実施される。説明会の参加には、申し込みが必要。
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