MM総研は、全国自治体の教育委員会を対象に実施した、GIGAスクール構想に向けたICT環境整備の現状と今後の展望に関する調査の結果を、8月1日に発表した。同調査は5月に行われ、1246の教育委員会から回答を得ている。
全国の教育委員会に、児童生徒用端末の更新の財源として想定している予算を尋ねたところ、政府のGIGAスクール関連予算を想定していた自治体が94%を占めた。うち約3割は、独自予算を組むことも想定しているものの政府予算を前提としており、追加で必要になる部分に独自予算を充てていくという。保護者負担を検討している自治体は2%に留まっている。
保護者負担も取り入れつつ端末整備をする場合を想定して、次回更新でもっとも家庭負担の少ない個人所有の端末利用(BYOD)で運用できるかを尋ねた質問では、「まったく問題なく運用できる」という回答は1%に留まり、「多少問題は出るが運用できる」を合わせた割合でも1割ほどという結果になった。
文部科学省による、2025年からの「次世代校務支援システム」の導入本格化にあたり、次世代校務支援システムのインフラについて方針を決めている自治体は約4割という結果だった。方針を決めた自治体で、次世代校務支援システムにおけるICTインフラの選定方針としては、「クラウドを利用する」(78%)がもっとも多い。クラウド利用の内訳としては「SaaS型」が42%、「PaaS型/IaaS型」が36%となっている。一方、「オンプレミス型」を堅持する自治体も22%を占めた。
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