1人1台端末環境で子どもたちが触れられる情報はどのように変化したのか?
GIGAスクール構想で1人1台のタブレットが付与され、これまで以上に子どもたちが生活する環境は多くのデジタル機器で囲まれるようになりました。デジタルシフトする環境の中で、子どもたちが安全かつ主体的にデジタルと良い関係を築くために必要なもの、それが「デジタル・シティズンシップ教育」です。
GIGAスクール構想では、小学1年生から1人1台のタブレットが付与され、自宅への持ち帰りも推奨されています。これによって、子どもたちはいつでも世界中の情報にアクセスできるようになりました。
以前は、書籍やテレビ、ラジオ、新聞などで得ていたような情報を、今ではいつでも手元のタブレットで瞬時に手に入れることができます。インターネット環境が整ったことで、子どもたちは好奇心や「知りたい」という気持ちを抑えることなくさまざまな情報を知ることができ、知識を得る中でさらに疑問を持って深く調べることが可能な環境が整い、良い循環が生まれていると言えます。
しかし、情報を得るために利用するインターネットの世界は、世界中のさまざまな人が情報を提供して成り立っている世界。インターネット上で公開されている情報が信用できるものか、誤った情報でないかを判断するのは、あくまでも情報を「受け取る側」に委ねられています。
この記事を読んでくださっている方の多くは大人の方だと思いますが、私たち大人でも正しいかどうか判別のつかない情報が多々ある中で、絶対的な知識や経験が少ない子どもたちが正しい判断をすることは非常に難しく、誤った理解や解釈をする可能性も高いと思われます。
今後、世の中はより進化し、これまで以上に多くの情報が私たちのまわりにあふれてくると言われています。子どもたちは正しい情報と誤った情報を見抜くチカラを養い、自分が本当に得たい正しい情報を選択できるようになる必要があります。それも、デジタル・シティズンシップ教育が担う役割のひとつです。