富士通、富士通研究所、東京大学大学院教育学研究科附属学校教育高度化・効果検証センター、東京大学教育学部附属中等教育学校は、富士通研究所が開発した部屋全体をデジタル化する空間UI技術を利用した、アクティブラーニングにおける生徒の活動を見える化する共同実証実験を、東京大学教育学部附属中等教育学校の3・4年生を対象にした「課題別学習」の授業において、4月10日~2019年3月20日の期間に実施する。
空間UI技術は、教室内にプロジェクターとカメラを組み合わせた装置を複数設置し、空間全体を1つのウィンドウシステムとしてまるごとデジタル化する技術。壁や机に仮想的に映し出された画面に、スマートデバイスからの情報を転送したり、デジタル付箋紙に書いたメモを共有したりできる。
カメラによって電子ペンの動きを読み取り、仮想画面上に文字を書くことも可能で、簡単な操作で机に投影された画像を目の前の壁に送れる。
今回の共同実証実験には、既存の空間UI技術に活動データを取得する技術を追加し、デジタル付箋といったコンテンツの内容や作成・操作履歴、それに関わった人数や動きを紐付けして時系列に収集し、コミュニケーションの流れをダッシュボード上で見える化する。
教員は、収集したデータを活用し、授業におけるどのような生徒の行動がグループをよい結果に導いたか、どのようなチーム編成が的確か、教員の指導が適切だったかなどを振り返り、協働学習の活性化を図っていく。また、取得したデータからコミュニケーションを改善する技術の開発と、その有効性についても検証する。
実験後、東京大学大学院教育学研究科附属学校教育高度化・効果検証センターおよび東京大学教育学部附属中等教育学校は実験によって得られた知見を活かして、新しい協働学習の手法を開発していく。また、富士通と富士通研究所は現場からの協働学習のデータをクラウドに蓄積し、現場活性のための分析技術をAI技術を用いて開発する。
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