BeeXは、早稲田大学のSAP ERPとSAP HANAを基盤とした研究支援・財務システムの、Microsoft Azureへの移行プロジェクトを支援し、約6か月で構築した事例を6月14日に発表している。
早稲田大学は、2032年に迎える創立150周年に向けて策定した中長期計画「Waseda Vision 150」の一環として、2015年にSAP ERP(ECC 6.0)およびインメモリDBであるSAP HANAを基盤とする、研究支援システム/財務システム/文書管理システム/ワークフローの導入を決定した。
2016年1月~2018年4月にかけて順次展開を進めてきたが、ハードウェアのリプレース時期を迎えたことから、運用性の向上やBCP対策の強化を目的として、Microsoft Azureへの移行が行われている。
今回の移行プロジェクトでは、2020年11月から要件定義と本番環境の一部をMicrosoft Azure上へ実際に移行するPoC(Proof of Concept:概念実証)を実施した。その結果に基づいて2021年4月から6か月をかけて移行設計、プログラム改修、移行リハーサル、テストなどを進め、2021年10月上旬にシステム移行を完了させた。なお、新システムによる本格運用は2021年10月に開始しており、2022年5月の時点では問題なく稼働している。
早稲田大学では、Microsoft Azure上に移行した研究支援・財務システムのOS、ミドルウェア、アプリケーションのEOS(サービス終了)に備えて、2022年度から順次バージョンアップの実施を予定する。また、大学としてのクラウド化の方針にともなって、現在オンプレミス環境で稼働しているシステムを順次クラウドへと移行し、オンプレミスのシステムは極小化していく。
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