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「Google for Education」を活用した甲府市の学び

校長自ら「Google認定教育者」を取得し、教員・生徒が主体的にICTを活用する環境を実現

Google for Educationを活用した甲府市の学び 第2回:甲府市立城南中学校インタビュー

 GIGAスクール構想により、市内の全小中学校にChromebookを導入した山梨県甲府市では、自治体と学校現場が連携し積極的にICT活用の推進を行っている。本連載では、教育委員会・小学校・中学校それぞれの取り組みを通じて、ほかの自治体や学校でも取り入れられる事例などをお伝えしていく。第2回の本稿で紹介する甲府市立城南中学校では、校長自らが「Google認定教育者」の資格を有し、甲府市におけるICT活用の推進役を担ってきた。これまでの事例や現場での取り組みについて、2021年度まで同校の校長を務めた鈴木昇氏と、情報教育主任である野木紹吾教諭に話を伺った。

校長自身も「Google認定教育者」のレベル1・レベル2を取得

 甲府市立城南中学校は甲府市の南部に位置し、生徒数が約800人の大規模校だ。1学年につき8~9クラスあるというマンモス校でICT活用が活発になったのは、GIGAスクール構想が始まった2020~2021年度に校長を務めていた鈴木昇氏(現・甲府市教育委員会)の存在が大きい。鈴木氏は同校の校長在職時に、Google認定教育者のレベル1とレベル2、さらに「Google for Education 認定トレーナー」のトレーナースキルテスト(編集部注:Google for Education 認定トレーナーを取得するために必要なステップのひとつ)に合格。さらに同校において、生徒による「ICTリーダー」制度をスタートさせるなど、実践的な試みを行ってきた。

2021年度まで甲府市立城南中学校の校長を務めていた鈴木昇氏
2021年度まで甲府市立城南中学校の校長を務めていた鈴木昇氏

 「もともと16歳頃からFORTRANでプログラミングをしていた」と話す鈴木氏は、2020年度に城南中学校に着任する以前は、教育委員会で教員向けの情報研修を行うなど、ICT活用に長けた経歴がある。

 2020年からは、教育委員会に設けられたGIGAスクール構想準備委員会のひとつ「OS設定委員会」に所属し、甲府市でのICT導入に携わってきた。「導入するOSを検討する中で『G Suite for Education』(現在の『Google Workspace for Education』)に出会い、選定基準にも合致し、教育クラウドとして学校現場に親和性が高い点から、迷わず選んだ」という。

 2020年4月に城南中学校の校長に着任後、鈴木氏は独自にG Suite for Educationの校内研修をスタート。Chromebookが導入されるのは翌年の2021年だったが、「教員向け情報研修を行っていた時代からやりたかったことが、GIGAスクール構想による環境整備で実現できると感じた。準備期間と言える2020年度の1年間で、何とか教員に端末を活用してほしい」という思いから、まずは教育委員会の了承を得て学校ドメインを取得し、G Suite for Educationの初期設定から管理設定までを一通り行った。さらに2020年12月には、教員向けの「Google Jamboard」体験研修を校内で実施するに至った。

 「Google for Educationの共有機能やさまざまアプリは強力なツールだと感じていたので、それらの魅力を教員が実際に体験し、気付いてもらうために研修を行ってきた。そして、若手の教員に『授業をやってみないか』と声をかけて手を上げてくれた4人に、校内研究という形で授業を行ってもらった。さらに、教員からは『Google フォーム』で意見を集め『Google スプレッドシート』にまとめていた」と、鈴木氏は当時の取り組みを振り返る。

 しかしこのように校内研修を進めていく中で、鈴木氏は「大きな課題が見えてきた」と話す。

 「ICT活用のゴールは、学力向上につなげることだと私は考えている。しかし、Googleのサービスを知らない教員は、まず『Googleアプリで作成したファイルはどこに保存すればいいのか』『どうやって印刷するのか』といった基本的な操作を習得しなければならず、それどころではない。その時点で、教員はICTスキル習得の先に、学力向上というゴールの存在をイメージすることは難しい」(鈴木氏)

 そこで「教員自身がGoogle for Educationの全貌を理解し、このツールを使いこなす前提で現在の業務や授業を見直さないと、改善された先のイメージが湧かないのではないか」と考え、まずは鈴木氏自身がGoogle認定教育者を取得するに至ったのだ。

教員向けにICT活用のゴールを図解(鈴木氏による資料)
教員向けにICT活用のゴールを図解(鈴木氏による資料)

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Chromebookの導入は「黒船が来た」ようなもの

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この記事の著者

相川 いずみ(アイカワ イズミ)

 教育ライター/編集者。パソコン週刊誌の編集を経て、現在はフリーランスとして、プログラミング教育やICT教育、中学受験、スマートトイ、育児などの分野を中心に、取材・執筆を行っている。また、渋谷区こどもテーブル「みらい区」を発足し、地域の子ども達に向けたプログラミング体験教室などを開催している。一児の...

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森山 咲(編集部)(モリヤマ サキ)

EdTechZine編集部所属。好きな言葉は「愚公移山」。

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