文部科学省は1月7日、1都3県に対する緊急事態宣言の発令を受けて、ICTを活用した学びの保証に取り組むため、文部科学大臣より民間事業者に対し、学校現場を支援するための緊急の協力要請を行った。
本要請では、日ごろよりGIGAスクール構想の実現に向けた取り組みを行っている民間事業者に対し、以下3点を求めている。
- 1人1台端末環境の整備に向けて全国的に3月末に納品ピークを迎えることを踏まえ、各自治体の納期までに確実な納品を行うとともに、貸し出しが必要な台数については先行納品を行うなど、コロナ禍にあっても子どもたちの学びを保証するための支援を要請。
- 児童生徒がやむを得ず登校できない事態に対応できるよう、現時点でICT環境が整っていない家庭や学校がある場合、学校や設置者等の要請に応じて、端末やルーター、カメラ、マイク等のオンライン学習に必要な機材の積極的な貸し出しを依頼。その際、各企業における技術者がボランティアとしてICT機器の設置や運用といった支援を行うことを併せて求める。
- 深刻化するコロナ禍の下、ICT環境整備や運用等に取り組んでいる学校現場では、さまざまな戸惑いや支障が生じることを懸念している。この厳しい状況を踏まえ、特に新型コロナウイルス感染症対策としての学校ICT活用の支援に関する相談窓口を設け、学校関係者や家庭等から寄せられた不安や悩みに対して、助言や支援を依頼。
なお、文部科学省からは地方自治体をはじめとする学校設置者に対して、児童生徒の学びの保証に向け以下の通知が行われた。
- 端末やWi-Fi環境といった通信環境が整っていない家庭に対する、貸し出し用ルーター等の早期調達・納品に向けたさらなる取り組みを求める。その際、納品等の契約を締結した民間事業者と連携しながら、端末やルーター等の貸し出しが必要と考えられる児童生徒分のみ先行納品することを含め、検討を要請。
- 現在の感染状況を踏まえ、やむを得ず登校できない児童生徒に対し、家庭環境や情報セキュリティに留意しながら、自宅でオンライン学習が行える環境を積極的に整えることを求める。また、こうした児童生徒のうち端末や通信環境が整っていない家庭に対しては、「学校に整備されたICT端末の緊急時における取扱いについて」を参考にしつつ、学校に整備された端末やルーター等の貸し出し・持ち出しを積極的に行うよう要請。
- これらの取り組みを進めるにあたり、「家庭学習のための通信機器整備支援事業」「学校からの遠隔学習機能の強化事業」「GIGAスクールサポーター配置支援事業」の活用についても併せて検討することを求める。
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア