コドモンは、子ども施設向けICTシステム「コドモン」を利用している全国の保育施設の職員を対象に実施した、新型コロナウイルス感染症の影響下における保育士などの採用に関するアンケート調査の結果を、9月24日に発表した。
同調査は、9月7日~17日の期間に行われ、208名から回答を得ている。
調査対象者に、例年と比較して採用予定人数が変わるかを尋ねたところ、「変わらない」が42.8%、「増える・増える予定」が33.7%と、新型コロナウイルス感染症の影響による、保育士などの採用への悪影響はあまりみられなかった。
採用増減の理由としては、「退職者の減少、待機児童の減少」「保育士の勤務状況が安定しているため」「基準より多い職員配置をして公休を増やすため」「新園開設のため」などがあり、明確に新型コロナウイルス感染症と関連する理由はほとんどみられない。
2020年度の採用スケジュールについては、「例年通り」がもっとも多く、「例年より遅れている」がそれに続いた。
採用が例年よりも遅れた/早まった理由としては、「コロナウイルスのため、生徒の実習ができず、実習が終わってから活動するため」「養成校の動きがないため、また就職フェアなどの開催時期の遅延」「コロナ禍による職種転換希望者があるため」「コロナ禍で学生の就職活動の開始が遅れたため」といった回答が寄せられている。
例年多い求職者の応募ルートを尋ねた質問では、「学校に提出している求人票からの応募」「ハローワークからの応募」「職員からの紹介」が上位を占めており、一般的な新卒の就職活動とは大きく異なる。
保育実習の受け入れ状況については、約半数の施設で遅れが出ていることが明らかになった。
オンライン面接の実施状況を尋ねたところ、21.3%の施設がオンライン面接を実施。利用しているツールは、「Zoom」が最多となっている。
新型コロナウイルス感染症の影響で、実習などを満足に実施できなかった内定者に対する、実際の勤務にあたってのフォロー体制を検討しているかを尋ねた質問では、54.5%の施設が現段階からのフォロー体制を検討しているという。
保育士のなり手不足が課題となる中で、求職者に魅力を感じてもらえるよう工夫している点があるかを尋ねたところ、65.5%の施設が何らかの工夫をしていると回答した。
具体的な工夫の内容としては、「シフトの融通性、有休などの取得のしやすさ、必要書類の簡素化。持ち帰り残業の禁止」「施設見学や応募前に職場体験をしてもらう。先輩との交流の場を設ける。保育内容など体験してもらう」「保育士同士の関係をフラットにし、先輩後輩関係なく仕事ができるよう対応している」「保育の質を高めることに真摯であるようにする」「カフェのような職員室と休憩室の完備」といった回答が寄せられている。
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