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イベントレポート(EdTech動向)

できないから「やらない」のは遅れているということ――休校期間中、5つのステップでオンライン授業を実現した熊本市

「熊本市教育長に聞く~熊本市のオンライン教育の取組」レポート


 新型コロナウイルスの感染防止策として、地域によっては3カ月という長期間にわたる休校が続いた。現在学校は再開したが分散登校などの対策が続いている。長い休校期間中に、残念ながら子どもたちに十分なアプローチができなかった学校も多い中、オンライン授業の目的を明確にし、子どもと学校がつながり続けてきた自治体もある。熊本市では、これまで市内小中学校で段階的に行ってきたICT整備・活用を背景に、休校期間のオンライン授業を進めてきた。推進のベースとなる明快な課題整理と具体的な施策を熊本市教育長 遠藤洋路氏が語った。5月26日に開かれた超教育協会主催のセミナー「熊本市教育長に聞く~熊本市のオンライン教育の取組」を元にレポートする。

熊本市教育長 遠藤洋路氏
熊本市教育長 遠藤洋路氏

3人に1台のタブレット端末を整備してきた経緯

 熊本市では2018年からICT環境の充実に取り組み、セルラーモデルのiPadを各学校3人に1台分の割合で整備してきた。2019年度には全小学校92校で活用を開始し、この2020年度には全中学校42校での活用がスタートするところまできていた。

 導入にあたっては教育委員会だけでなく地域の大学、企業と産官学の協力体制を作り、教員や管理職対象の研修を何段階も行い、各校が情報化推進チームを編成している。その過程で当初から明確にしていたのは、「ICT導入の目的は、『主体的・対話的で深い学び』のための授業改善」であるということだ。ICTを使い子ども自身が授業の主役になるよう、授業の形自体を変化させる必要があることが繰り返し伝えられてきた。これがICT活用の大切な原則となっている。

子どもが主役になるための授業のポイント
子どもが主役になるための授業のポイント

突然の休校にどう対応したか

 全国一斉休校の要請が出たのは2月27日の夕刻だったが、熊本市ではそれ以前からいずれ休校への対応もありうると考え準備を進めていた。折しもその前日の2月26日に、一部の学校で授業支援アプリの「ロイロノート・スクール」とビデオ会議システムの「Zoom」を使った授業方法の検証を行っている。要請を受け、熊本市では3月2日より一斉休校が開始したが、それから間もなく3月9日には、全小学校の5年生と、8校の中学校の2年生が学校のiPadを持ち帰り、学年末までオンライン授業に活用した。

3月の休校時の対応
3月の休校時の対応

 新年度を迎えても休校の継続が決定し、ここで全ての学校と学年でのオンライン授業の実施に舵を切る。家庭のデバイスと通信環境を活用してもらうことを前提にアンケート調査を行ったところ、おおむね3分の1の家庭に必要な環境がなかったため、学校のiPadを貸し出して対応した。実際には全ての学年に行き渡ったわけではなかったが、それでも活用度の高い学年からできる限り体制を整えた。

 教員への研修をすぐに実施し、児童生徒には登校日を使って練習を行い、4月15日には全市立小中学校でオンライン授業をスタートさせる。ここまでのスピードが非常に速く、かつ、研修や練習を省かずに実施できたことに驚かされる。

4月からの休校時の対応
4月からの休校時の対応

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オンライン授業の「5ステップ」

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この記事の著者

狩野 さやか(カノウ サヤカ)

 株式会社Studio947のデザイナー、ライター。ウェブサイトやアプリのデザイン・制作、技術書籍の執筆に携わる。自社で「知りたい!プログラミングツール図鑑」「ICT toolbox」を運営し、子ども向けプログラミングやICT教育について情報発信している。著書に『見た目にこだわる Jimdo入門』(...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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