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ゼロから始めてここまでできる! 公立高校でのICT教育実践

「デジタルネイティブ」と呼ばれる生徒の実態とは? 教員の役割について改めて考える

ゼロから始めてここまでできる! 公立高校でのICT教育実践 第5回

 本連載では公立高校の教員である筆者が、非モデル校においてゼロからICTを活用した授業に取り組んだ際の知見と事例を紹介します。これまでは機器やソフトウェアを活用した実践例をお伝えしてきました。今回は趣向を変えて、現在の高校生が属している世代「デジタルネイティブ」についてお話します。

デジタルネイティブとは何か?

 「デジタルネイティブ」という言葉を耳にすることも多いと思います。これは子どものころからパソコンなどのデジタル機器やインターネットがある環境の中で育ってきた世代のことを指します。

 今の高校生は物心ついたときからスマートフォンやタブレットがあり、デジタル機器が身近なものであったことでしょう。そうした状況もあって、それほど抵抗なくデジタル機器に触れることができます。私自身も、中学校でパソコンの授業もありましたし、高校生になれば携帯電話(ガラケー)を持っていた世代です。そういった意味では私もデジタルネイティブということになるでしょう。しかし、現在のデジタルネイティブは、私たちとちょっと様子が異なるようです。

パソコンが堪能というわけではない!?

 デジタルネイティブである生徒たちは、デジタル機器は何でも扱えるかというとそうではありません。例えばパソコンを例にすると、タイピングのスピードが速く、WordやExcelといったソフトウェアを使いこなせるかというと、そんなことはありません。今の生徒は、キーボードで文字を打つより、スマホで入力する方が圧倒的に速いです。また、音声入力を普段使いしている生徒もいます。パソコンのキーボードを使用して文字入力を行っていないのです。

高校生にとって最も身近なデジタル機器であるスマートフォン
高校生にとって最も身近なデジタル機器であるスマートフォン

 その背景にあるのは技術の進化です。スマホではフリック入力ができ、それにより入力スピードが速くなり、音声認識の精度が向上したことで、音声入力も可能となりました。生徒たちにとっては、パソコンを使用しなくても、文字は早く打てるので問題ないということでしょう。

 またWordやExcelを使用しなくても、スマホの代替アプリで対応できます。生徒は、さまざまなアプリを利用し、授業や遊びに使っています。身近にあるスマホで生活のほとんどが完結しているということでしょう。企業ではパソコンが使えない学生が入社してくる悲鳴も上がっているようですが、時代の流れがパソコンからスマホやタブレットにシフトしているのかもしれません。私もずっとスマホの文字入力はキーボード入力でしたが、昨年末からフリック入力を勉強し、今ではフリック入力の方がやはり速いと感じています。

会社に行くことがなくなる? 教育界も無視できない動き

 会社に行ってパソコンを広げてパチパチ……ということがなくなるかもしれません。先ほどお話したように、入力はスマホの方が速いとなれば、スマホやタブレットの普及が見込まれ、さらにWordやExcelファイルもそこで作成できます(機能は限定されるかもしれませんが)。すると会社に行かなくても、仕事ができてしまう世の中になっていきそうですね。

 実はこの動き、教育業界にも広がりつつあります。例えば、Googleが提供する「G Suite」を使用すれば、動画やテキストの共有はもちろんのこと、テレビ通話も可能になります。また、必要な資料や動画も全てGoogleドライブに保存しておけば、学校にいなくてもどこでも閲覧・編集ができます。登校しなくても授業が受けられる環境が整いつつあります。

次のページ
LINEやSlackといったコミュニケーションツールの出現

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この記事の著者

浅見 和寿(アサミ カズトシ)

 国語科教員として、公立高校に11年間勤務。元・東京成徳大学非常勤講師。学事出版教育文化賞 優秀賞、旺文社 学びを変える!未来の「学参」企画大賞 敢闘賞等多数受賞。積極的にICT機器を活用し、効果的な授業方法、教員の働き方について研究している。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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