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イベントレポート(情報リテラシー)

「子どもにワクワク、親に安心を」――Amazonの子ども向け新タブレット日本上陸、定額使い放題のコンテンツプランも提供


 Amazonは3月7日、子ども向けの新タブレット「Amazon Fire HD 8 キッズモデル」の発売を発表した。価格は税込1万4980円で、同日からAmazon.co.jpで予約受付を開始している。出荷開始は3月19日を予定。

Amazon Fire HD 8 キッズモデル

Amazon Fire HD 8 キッズモデル

 製品担当のAmazonの清水文弥氏は、Amazon Fire HD 8 キッズモデルについて、「わくわくを子供に。安心を大人に。」というフレーズをもとに、「子どもの好奇心や探求心を高め、遊びながら楽しく学ぶ」ことを目的にしたタブレットだと説明した。

Amazonデバイス事業本部 Kindle・Fireタブレット・アクセサリー事業部 事業部長 清水文弥氏
Amazonデバイス事業本部 Kindle・Fireタブレット・アクセサリー事業部 事業部長 清水文弥氏

保護者への綿密なユーザーインタビューをもとに練り上げた新機能

 2011年11月に発売された初代Fireタブレットは家族向けに適してはいたが、親子という視点で見ると、「子どもに自由に使わせると、何をしているか分からず不安」「親へのおすすめコンテンツに子ども向けのものが混在してしまう」といった課題を抱えていた。

 そこでAmazonでは、保護者に対し多くのヒアリングと、ラボにおけるユーザーテストを行い、本当に必要な共通機能を磨き上げた。その結果、次の3つのソリューションを開発するに至ったと言う。

  1. ペアレントコントロールアプリ「FreeTime(フリータイム)」
  2. 子ども向けコンテンツの月額サブスクリプションサービス「FreeTime Unlimited(フリータイム・アンリミテッド)」
  3. 新製品ラインナップの「Amazon Fire HD 8 キッズモデル」

 FreeTimeは、ペアレントコントロール機能を提供する無料のアプリで、2015年9月以降に発売されたすべてのFireタブレットで、3月19日から利用できるようになる。子ども用のプロファイルを年齢(対象年齢は3~12歳)や好みに合わせて個別に設定することができ(最大4名分)、ベッドタイム・利用時間制限・コンテンツへのアクセス制限などが行える。また、学習タイムという設定を利用すれば、学習系のアプリ・書籍・ビデオの利用時間目標を設定し、勉強したらご褒美にエンタメ系のコンテンツを使わせてあげるといった運用が可能になる。

 また、保護者はウェブサイトからアクセスできる「ペアレント・ダッシュボード機能」(サービス提供開始後、https://parents.amazon.co.jp/でアクセス可能になる予定)を使うことで、日々のコンテンツ利用状況の把握や学習目標の見直し、利用時間の変更、端末のロック/解除などを、端末に直接触れることなく遠隔操作で行える。

子どもの利用状況の確認や、用途に応じて詳細な管理が行える「ペアレント・ダッシュボード機能」
子どもの利用状況の確認や、用途に応じて詳細な管理が行える「ペアレント・ダッシュボード機能」

定額で使い放題の豊富な子ども向けコンテンツ、英語教育への活用も

 一方で保護者にとって安心であっても、子どもの興味を損ねてしまっては意味がない。「FreeTime Unlimited」は月額課金制のコンテンツサービスで、書籍(絵本・学習まんが・児童書)、ビデオ、知育アプリといった数千点の子ども向けコンテンツを無制限に楽しむことができる。こちらも提供開始は3月19日予定で、価格は一般会員が980円、Prime会員は480円(いずれも月額・税込)。初回30日間は無料体験として利用できる。

子どもの好奇心と探求心を刺激する豊富なコンテンツが提供される「FreeTime Unlimited」
子どもの好奇心と探求心を刺激する豊富なコンテンツが提供される「FreeTime Unlimited」

 提供コンテンツは国内でもパートナーとの協力体制を築いており、第一弾の目玉コンテンツとして、ベネッセコーポレーションのこどもちゃれんじが監修した『しまじろうの知育アプリ』(Amazonで先行配信)、『しまじろうの英語アプリ』(計15種類)が挙げられた。また、2020年から小学校で英語教育の早期化・本格化が行われるが、FreeTime Unlimitedでは、ディズニーやセサミストリートなどの英語学習アプリや、英語の書籍・ビデオなども楽しめるため、若いうちから英語に親しみを感じてもらう手助けができるのではないか、とも言う。コンテンツのラインナップは、実際の利用状況を見ながら子どもの関心対象に合わせ取捨選択し、新しいコンテンツも毎月追加される予定だ。

ベネッセコーポレーションのこどもちゃれんじ監修のアプリが先行配信
ベネッセコーポレーションのこどもちゃれんじ監修のアプリが先行配信

 また、「Amazon Fire HD 8 キッズモデル」は、デバイス自体は子ども向けや教育用途に限定したものではなく、既存モデルである「Amazon Fire HD 8(32GB)」を採用しているため、Fireシリーズの機能を保護者がそのまま利用することもできる。これに、落下での破損防止や子どもの使い勝手を向上させる「キッズカバー」、1年分の「FreeTime Unlimited利用料」、破損・故障時にAmazonに返品すれば交換してもらえる「2年間の限定保証」を加えたものがセットとして提供される。

 グローバルにおける製品の統括責任者であるカート・バイドラー氏は、Amazon Fire HD 8 キッズモデルについて「アメリカで最も売れているキッズタブレットで、Amazon.comサイトで星4つ以上の評価を獲得しており、子ども向け製品として数々の賞を授賞している。提供開始以降、世界中(アメリカ・イギリスで先行販売)で1000万人以上の子どもたちに愛用されており、今回日本市場に投入できることに大変ワクワクしている。ぜひ皆さまからのフィードバックをいただきたい」と、製品への自信と意気込みを述べた。

Global Head of Amazon Kids and Family  Amazonキッズ・ファミリー関連事業 統括責任者 カート・バイドラー(Kurt Beidler)氏

Global Head of Amazon Kids and Family Amazonキッズ・ファミリー関連事業
統括責任者 カート・バイドラー(Kurt Beidler)氏

 製品の使用感については、追って加筆したい。⇒加筆しました(2019/03/07 11:53)。

次のページ
「Amazon Fire HD 8 キッズモデル」ファーストインプレッション

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この記事の著者

斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)

株式会社翔泳社 ProductZine編集長。 1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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