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イベントレポート(英語教育)

アプリ×劇で英語学習の相乗効果!学校向けミュージカル「マグナとふしぎの少女」が初の一般公演


 2018年2月11日、神奈川県民ホール小ホールで英語学習ミュージカル「マグナとふしぎの少女」が上演された。この劇はもともと学校での上演を重ねてきたもので、今回が初の一般公演。事前に予定公演数が満員となり公演が1回追加されるほどの盛況で、会場は多くの親子連れでいっぱいになった。同名の英語学習アプリが劇の原作という珍しい背景があり、日本語しかわからない小学生が楽しめるようにできている。子どもたちの大きな声と笑いで会場がいっぱいになった公演の様子と、「アプリ」と「劇」を使った学びの仕掛けについてレポートしたい。

2020年から小学校の英語学習が変わる

 2020年の新学習指導要領全面実施は、プログラミングに注目が集まりがちだが、外国語(英語)にも大きな変化がある。現在すでに小学校5~6年生では「外国語活動」が年間35単位時間実施されているが、この「外国語活動」が3~4年生で行われるようになり、5~6年生は時数が70単位に倍増して教科化される。「外国語科」として成績評価の対象になるのだ。また、2020年度から実施される新しい「大学入試共通テスト」からは、英語で「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能を評価するための仕組みが検討されており、中学、高校段階でも英語の学び方は今後ますます変化を求められることになる。

 従来の一斉授業のスタイルだけでは、4技能をバランスよく身につけ、コミュニケーションを重視した英語力をつけるのが困難なのは誰でも容易に想像がつくだろう。ICT機器を適切な教材と共に活用する効果には必然的に期待が集まる。そんな中、「マグナとふしぎの少女」を展開するファンファンラーニングは、アクティブラーニングとエンターテイメントを掛け合わせたメソッド「ファンラーニング」を提唱し、小学生の英語学習に、「劇」と「アプリ」という手段を提案している。

アプリに話しかけて参加する劇、「マグナとふしぎの少女」はどんなミュージカル?

 ミュージカル「マグナとふしぎの少女」は、日本語を話す少年カイたちの世界に、知らない言葉(英語)を話す少女レイが現れるところから始まる。少女レイはマグナと呼ばれる壁に隔てられた向こう側の世界から来たことがわかり、少年カイたちはマグナをめぐる謎に迫るという冒険ストーリーだ。観客は、日本語しかわからず戸惑うカイの視点でレイの英語を体感することができるし、カイとレイのやりとりに他のキャラクターが加わり、笑いが起こる中で言葉の壁や習慣の違いなどを自然と知ることができる。

観劇する子どもたち
観劇する子どもたち

 特徴的なのは、観客に発話させて劇への参加を促す工夫だ。劇中の登場人物が観客に働きかけ会場中で一緒に同じフレーズを声に出すような場面はもちろんのこと、今回の一般公演では、さらに学校公演版にはなかった仕掛けとして、鑑賞中に観客がスマートフォン/タブレット端末のアプリを操作する場面があった。

 観客は事前に案内された専用アプリをスマートフォンやタブレット端末にインストール済みで、これを劇中の戦いのシーンで使う。さながらヒーローショーの「がんばれー!!」の声かけのようにして、アプリに向けてキャラクターに簡単な英語の指令を発声するのだ。

 ヒーローショーのようなスタイルの場合、子どもの性格や年齢によっては、ステージ上のヒーローに応援の声をかけるのは敷居が高いこともある。ところがこの場合、スマートフォンに話しかけるだけなので普段の行為と変わらず、皆自然に声が出ている様子だ。親子で観劇に来ている上、日頃親のスマートフォンを触り慣れている子どもたちにはごく自然なツールとして活用されていた。

観劇中のアプリ使用シーン
観劇中、アプリを使用して参加する

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英語学習アプリ「マグナとふしぎの少女」とミュージカルの連動は?

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この記事の著者

狩野 さやか(カノウ サヤカ)

 株式会社Studio947のデザイナー、ライター。ウェブサイトやアプリのデザイン・制作、技術書籍の執筆に携わる。自社で「知りたい!プログラミングツール図鑑」「ICT toolbox」を運営し、子ども向けプログラミングやICT教育について情報発信している。著書に『見た目にこだわる Jimdo入門』(...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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