今、学校でタブレットを使った授業が始まっています
みなさんが小学生のころ、机には何がありましたでしょうか? 教科書、ノート、鉛筆、消しゴム、さし、算数セットのおはじき……などなど、授業や休み時間の思い出とともに、思い出されたことでしょう。また、2000年に入った頃からは、算数の時間に電卓が用意されることもありました。これは、計算の負担より、考える時間や理解を深める時間を持たせるという意図によるものです。
今、新たに「子どもが授業中に使うもの」として増えてきているものがあります。それは「タブレット」です。先ほどの電卓と時期を同じくして、小学校にはコンピュータが導入され、コンピュータ教室で、「総合的な学習の時間」に調べ物をしたり、簡単なプレゼンテーションをしたりする活動が始まりました。この「コンピュータ」が技術の進歩とともに小型・軽量化し、持ち運べるようになり、普通教室で使えるようになってきました。
国の方針(注)としても、授業にコンピュータやタブレットを活用したり、子どもたち自身に情報をきちんと扱える力「情報活用能力」を身につけさせたり、学校内のさまざまな記録やその処理にコンピュータを活用したりなどの「教育の情報化」が進んでいます。さらに「2020年までに一人1タブレット」がうたわれており、すでに先行してタブレットが導入され、活用されている学校もあります。コンピュータやタブレットなどのICT機器を使った教育は「ICT教育」とも言われています。
この連載では、こうした小学校における「タブレット活用」を中心に、学校や地域での取り組み、課題などをご紹介していきたいと思います。
注
2011年には文部科学省が「教育の情報化ビジョン」を策定しました。
- 参考:「教育の情報化ビジョン」パンフレット(PDF)