井之頭学園 藤村女子中学・高等学校は、三鷹に新校舎「FINDER BASE(ファインダー・ベース)」を2026年4月に開設する。
校舎は、藤村女子中学・高等学校の仮校舎として2026年度の1年間先行使用される。2027年春には校名を「吉祥寺湧水中学校・高等学校」と変更して本格始動する。
新校舎のコンセプトは「『FINDER BASE』未来の自分を見つけるための基地」となっている。従来の「STUDENT(学ぶ人)」という枠を超えて、生徒を「FINDER(見つける人)」と再定義し、興味関心・得意分野・人との出会い・社会の面白さといった人生の指針を自ら見つけ出す力を育む。
校舎の空間デザインでは「NO BORDER(境界のない学び)」「STIMULATION(刺激に満ちた空間)」「POTENTIALITY(可能性を広げる場)」という3つの視点をもつ。学校と社会の境界を取り払って学びが社会と地続きになるよう設計されている。
FINDER GATEは、朝日が差し込むパーゴラ型ゲートが象徴的なエントランスで、登校を「始動・出発」として演出する。
FINDER STADIUMは、最大60名を収容できる階段状のベンチを備えたスタジアム型空間となる。授業だけでなく、TEDのようなプレゼンテーションやディスカッションも行われる。ガラス越しに外部からも視認可能となり、ほどよい緊張感の中で「発信する力」と「表現する力」を養う。
FINDER STUDIOは、壁一面に大型LEDビジョンを配したプロ仕様のクリエイティブスタジオとなる。ダンスや演劇のパフォーマンス、映像制作、オンライン配信といった、デジタルデバイスを駆使した表現活動に使用される。また、保護者向け説明会や産学連携イベントといった、社会に向けたアウトプットの場としても機能する。
FINDER PARKは、公園のように自由な発想で過ごせるラウンジスペースとなる。可動式の家具を組み合わせて、グループワークや放課後の自習、生徒同士の語らいといった、目的のない余白の時間から偶発的なコミュニケーションを生み出す。
FINDER ATELIERは、3DプリンタやMacといったクリエイティブツールを常設した「没頭」のための空間となる。思考をすぐに形にできる環境を整え、完成した作品はギャラリーのように展示・発信できる。
大型LEDビジョンを活用したオープンスクールやプレゼンテーションでは、来校者にとって「わかりやすく印象的な発表」を実現する。仮校舎期間を経て新校舎へ移設できる設備設計とすることで、100年後も残る「学びのデザイン」として継続的に活用される。
校舎外観はモダンなシルバーのシートで包み込まれ、時間帯や天候によって変化する空の色や街の風景を柔らかく映し出す。絶えず変化するその表情は、固定観念にとらわれない生徒たちの柔軟性と未来への広がりを表現している。
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