エンライクが運営する「じゅけラボ予備校」は、大学生の子どもを持つ保護者に対し、塾や予備校といった大学入試対策の教育サービス利用の有無と合格した大学についての調査を実施した。その中で、自身の子どもが教育サービスを「利用しなかった」と回答した574名を対象に、利用しなかった理由に関するアンケート調査の結果を11月17日に発表した。同調査は、8月8日〜9月20日の期間に行われている。
調査対象者に、自身の子どもが大学受験のために教育サービスを利用しなかった理由を尋ねたところ(複数回答)、「費用面での負担が大きかったから」(31.5%)がもっとも多かった。「本人(受験生)が塾・予備校などを望まなかったから」(23.7%)、「本人が自分のペースで勉強したかったから」(19.9%)がそれに続いた。

「費用面での負担が大きかったから」がもっとも多かったことから、近年の物価高騰や大学学費の上昇傾向を受けて、塾や予備校にかかる費用を捻出することの難しさがうかがえる。
また、2位の「本人(受験生)が塾・予備校などを望まなかったから」という回答からは、Z世代が主体的に学習できる能力を持つことがうかがえる。それだけではなく、質の高い学習法に関する情報を誰もが簡単に入手可能になったことも影響していると考えられる。
3位の「本人が自分のペースで勉強したかったから」という回答からは、部活動や個人の趣味といった勉強以外の時間も大切にしたいという考えがうかがえる。現代の若者の価値観として、タイムパフォーマンス(タイパ)を重視する傾向が反映されている。
あわせて、今回の調査結果では「自宅学習(市販テキスト・参考書中心)で十分対応できると思ったから」(17.4%)、「高校の授業や学校配布の教材で十分だと考えたから」(17.1%)といった回答の割合も高い。質の高い参考書や無料のオンライン動画コンテンツの普及、高校における進路指導の手厚さが背景にあると考えられる。

そのほか、「本人(受験生)が塾・予備校などを望まなかったから」(23.7%)と「本人が自分のペースで勉強したかったから」(19.9%)を合わせた割合が43.6%に達している。4割超の家庭で、子ども本人の意思が「塾なし受験」の大きな決め手となっていることが明らかになった。

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