ベネッセコーポレーションは、高等学校向けの領域横断型デジタルサービス「グロースナビ」の提供を、2026年4月に全国で開始する。

「グロースナビ」は、ベネッセの「探究」「進路」「教科」に関する各種教材・サービスが活用できる、生徒・教員向けのオールインワンプラットフォーム。
同サービスの開発背景には、高等学校の業務におけるDXの課題がある。同社が高等学校の教員の業務分析を行ったところ、デジタルの活用で負荷を削減できる業務が多いものの、さまざまなICT教材があることで、活用サービスやデータ連携、教員間のノウハウがバラバラになっていることがわかった。そこで、今後の学校現場では統合的なサービスの活用で現状を改善し、持続可能な指導環境を構築することへの関心が高まると考え、同サービスを開発するに至った。
「グロースナビ」には、同社が1955年の創業以来、学校や家庭向けに創出してきた代表的な商品・サービスをはじめ、「グロースナビ」のために新たに開発したCBTテスト(パソコン、タブレット端末で実施するテスト)や、AIによる教員サポート機能などが搭載される。各コンテンツがプラットフォーム内で相互に連携するため、従来は結びつきにくかった「探究」「進路」「教科」の3領域を連携させつつ、生徒の取り組み状況を可視化・蓄積して、個別最適な学びのコンテンツを活用した指導を可能にする。
「グロースナビ」のおもな構成としては、生徒が取り組む「探究」「進路」「教科(教科学習とテスト)」の3領域における教材・サービスとともに、教員向けの「生徒の見取り」機能がある。
生徒向けコンテンツとしては、個々の主体的な学びを支援するデジタル教材などのパッケージを提供する。個人の関心に応じた「探究」プログラムで生徒の興味関心を引き出して、「進研模試」をはじめとしたアセスメント・教材・進路情報によって目標設定を支援する。目標に応じた学習には、通信講座「進研ゼミ」素材を活用した自学自習用教科学習コンテンツや、CBT形式のテストといった、個別最適化した教材を提供していく。
教員向けコンテンツとしては、生徒のより深い「見取り」と、生徒への最適な声かけを活かした対話ができるようになる環境づくりをサポートする。具体的には、生徒たちの学習データを蓄積した教員用画面にて、1人の生徒の学びのプロセスと結果を統合的に見取れるようにする。そのほか、指導準備の事務的な負荷を減らすべく、AIを活用したサポート機能となる学内外の活動・進路探究などの振り返りを蓄積可能な「ポートフォリオ機能」や、記載されたポートフォリオなどの結果から指導要録の総合所見欄を自動生成する「要録自動生成機能」も提供していく。
「グロースナビ」の提供対象は全国の高等学校となっており、問い合わせはベネッセの高等学校教員専用サイトである「Benesse High School Online」から受け付ける。
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