アルサーガパートナーズは、全国の教職員を対象に実施した、教育現場における生成AIの活用実態に関する調査の結果を9月22日に発表した。同調査は、7月22日〜29日の期間に行われ、283名から有効回答を得ている。
調査対象者に、実際に業務で生成AIを活用しているかを尋ねたところ、「活用していない」という回答が54.2%を占め、「活用している」は37.2%に留まった。

生成AIを使うことに対して、どう感じているかを尋ねた質問では、「とても前向き」(17.0%)と「やや前向き」(44.9%)を合わせた割合が61.9%に達している。

生成AIの導入によって、教員の業務負担は軽減されたかを尋ねたところ、「いいえ」が53.0%を占めた。

生成AIの導入によって、教員の業務負担は軽減されたかという質問に対する回答を、教員の職種別(幼稚園〜高等学校、特別支援学校)でみると、中学校教員のみ、約4割が負担軽減を実感している。それ以外は依然として負担軽減を実感できていないとする回答が、半数超に達している。

生成AIの導入によって業務負担が「軽減された」と答えた人に、具体的な負担の軽減内容を尋ねた質問では、「教材作成の時間が短縮された」がもっとも多かった。以下、「宿題や試験の採点が自動化された」「授業準備が効率化された」がそれに続いた。

生成AIの活用によって、教員と児童生徒の関係性は変わったかを尋ねたところ、「変わらない」が64.0%に達している。

生成AIの活用によって教員と児童生徒の関係性が「変わった」と答えた人に、具体的な変化について尋ねた質問では、「児童生徒の質問の質が向上した」「教員が個別・応用指導に集中できるようになった」が上位を占めた。一方で、「コミュニケーション量の減少」といったネガティブな回答もみられる。

生成AIの活用によって、児童生徒の学習効率は向上したかを尋ねたところ、「向上した」とする回答は22.3%に留まった。

児童生徒の学習効率を感じる場面としては、「児童生徒が即座に疑問を解消できるようになった」が最多となっている。以下「復習や予習が効率化された」「個別最適な学習プランが得られるようになった」が続いている。

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