みんなのコードは、「小・中・高等学校における情報教育の体系的な学習を目指したカリキュラムモデル(案)」を、7月26日に発表した。
昨今は、生成AIツールをはじめとする情報教育の強化・拡充に対する機運が高まっており、6月21日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2024」においては、急速な社会変化への対応を見据え、イノベーション人材の育成を実現するために「初等中等教育段階における探究的・文理横断的・実践的な学びの推進や理数系教育の推進、情報教育の強化・充実」が提起された。
さらに、新経済連盟や日本産業技術教育学会による提言・声明においても、情報教育の時間数増や小・中・高等学校におけるテクノロジーに関する教育の充実が言及されている。
そのような背景があるなかで、今回のモデル案は、同法人が3月に発表した「小・中・高等学校における情報教育の体系的な学習を目指したカリキュラムモデル基本方針」をさらに発展・具体化して、次世代の情報教育の在り方を議論できるよう、以下の2点を新たに作成している。
- 第2章 各学校段階のカリキュラムモデル:各学校段階での情報教育の目標、情報教育の6領域ごとの内容等について提示
- 資質・能力系統表:小学校(低・中・高学年)、中学校、高校ごとに、情報教育の6領域それぞれについて資質・能力の2つの柱で整理
同モデル案は、各学校・学年段階で6領域にそれぞれ取り組むことによって、螺旋的に資質・能力を発展させていくことを目的とする。各学校段階で分けて考えずに、12か年の継続した情報教育の全体像を捉えるための資料として、資質・能力系統表を公表した。
なお、学習内容や、育成を目指す資質・能力は、各学校・学年の実態などに合わせて柔軟に変化していくことが求められる。このことから、同資質・能力系統表も各学校がカリキュラムを作る際の参考となることを想定する。また、同カリキュラム案に関する取り組みは、日本財団から「公教育における情報教育の発展と共創による地域格差の是正」プロジェクトとして助成を受けている。
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