コニカミノルタジャパンは、同社が提供する学校教育向けソリューション「tomoLinks(トモリンクス)」の「先生×AIアシスト」サービスの機能強化に向け、増進堂・受験研究社の教材約4万問を、8月1日から標準搭載する。これにより、追加のライセンス費用なくすべての「先生×AIアシスト」利用者が利用可能となる。さらに「先生×AIアシスト」はオンライン学習教材をはじめ、さまざまな教育データをシームレスに利用できる国際標準規格LTIに対応し、オンライン学習教材を「tomoLinks」上で容易に配信・利用できる環境を提供する。LTI対応教材の第1弾として、城南進学研究社が開発・運営するオンライン学習教材「デキタス」と連携することを、7月23日に発表した。
学校が所持している学力データや自治体が実施する学力調査結果などをAIが分析し、多様なおすすめ教材や確認テストを提供する機能を持つLTI対応の学習プラットフォームは「tomoLinks」が国内初となる。
「tomoLinks」の「先生×AIアシスト」サービスでは、学校や自治体が所持する学力データや日々の学習状況などをAIが分析し、子どもたち一人ひとりに合ったおすすめ教材や確認テストを提供している。提供教材は無料で利用できる標準搭載版と、自治体や学校の教育方針に合わせて使用教材を選択できる有償版を展開している。
教育現場では、GIGAスクール構想によりデジタルドリルの導入は進んだものの、選択式問題が多いことや問題数が十分でないことなどから、十分に利活用されていないことが課題となっている。
これらの課題を受け「tomoLinks」の「先生×AIアシスト」サービスでは、増進堂・受験研究社の教材から厳選された約4万問を標準搭載する。なお、増進堂・受験研究社の教材がこのような形でデジタルドリルとして提供されるのは今回が初めてとなる。
収録問題には、基礎から受験対策まで幅広い難易度の問題や、記述式で回答する思考力、判断力、表現力を養う問題も多数含まれる。同教材が標準機能として利用可能となることで、教育現場でのデジタルドリルの活用促進と、より効果をもたらす個別最適な学びへとつなげる。
教育現場では、さまざまな企業が展開するデジタルドリルや動画、学習マンガなどのコンテンツが利用されている。各コンテンツでアカウントの登録や情報管理が必要なため、子どもたちがコンテンツを利用する際には都度ログインや画面の切り替えを行う必要があった。また、教員も学習データが各コンテンツで管理されているため、コンテンツを横断した学習状況の把握が難しいことが課題となっていた。
このことから「tomoLinks」では、各コンテンツのアカウント情報を一括管理して各コンテンツでの学習データを横断して把握し、蓄積できる学習プラットフォームとして利活用できるようLTIに対応した。これにより「tomoLinks」の画面上でシームレスにさまざまな教材へのアクセス、操作やデータの一括管理ができるようになり、利便性の向上と教育データ利活用を推進する。また、LTIに対応した教材はすべてAI分析できる教育データとして取り扱えるため、学習をより個別最適化することが可能となる。
LTI対応教材の第1弾では、城南進学研究社のオンライン学習教材「デキタス」と連携し、「デキタス for tomoLinks」として提供を開始する。2025年春に予定している販売開始に先駆け、「先生AIアシスト」サービスを契約した顧客を対象に2024年9月1日から2025年3月31日までの期間、無償で「デキタス」の教材を利用できるキャンペーンが実施される。
また、LTI対応は教材提供企業でも教材のインターフェース制作を標準化できるため、学習プラットフォームとの連携がより容易に実現可能になることがメリットとされている。コニカミノルタジャパンは「tomoLinks」との連携を希望する教材提供企業の技術的なサポートも行い、今後も教材ラインナップや教材提供企業との連携を強化する。
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