教員養成のフラッグシップ大学として「次世代教育専攻」を新設
──まずは、大阪教育大学の特色を教えてください。
大阪教育大学は、今年創基150周年を迎えます。師範学校をルーツに教員の養成を目的としており、メインである教員免許を取得するコースにおいては、卒業時に教員免許取得が可能となる単位の修得が卒業要件となっています。
2022年3月には、文部科学省から令和の日本型学校教育の教員育成を担うけん引役として「教員養成フラッグシップ大学」の指定を受けました。大阪の課題である「ダイバーシティの教育」と教育DXを重点においたモデルを本学で示し、ほかの教員養成大学に還元していけるよう取り組んでいます。
また、教員養成フラッグシップ大学の特例制度として、例えば高等学校一種免許取得のために免許法実施規則では「教科及び教科の指導法に関する科目」の取得単位数が通常は24単位であるところ、今回の特例を受けて16単位となっています。代わりに、本学独自の「フラッグシップ指定科目」を修得してもらう形です。そのため、特例制度により他大学と比べて複数種の免許取得をしようとした際に、「教科及び教科の指導法に関する科目」に必要な取得単位数が総じて減ることになるという特徴が出てくることになります。
──尾崎先生も、大阪教育大学で教員免許を取得されたとお聞きしています。
はい。私は教員を志して大学院の修士修了後、高校で情報と数学の教員をしていました。その後、大阪教育大学で情報基盤システムの管理運営を行う部署の専任教員を経て、現在は次世代教育部門で「ICT教育コース」を担当しています。
大阪教育大学では、教員養成フラッグシップ大学の構想を象徴する新たな専攻として「次世代教育専攻」を新設しました。コースは2つあり、ひとつが現代の幅広い教育課題に対応する「教育探究コース」、そしてもうひとつが、最先端のICTを活用する知識や素養を身に付ける「ICT教育コース」です。