ゼッタリンクスは、「Google Jamboard」の提供終了に伴い、データの移行を検討している学校に向けて、Jamファイルを「Google スライド」に変換できる「Jamboardコンバーター」の無償提供を、5月28日から開始した。無償提供期間は12月31日までで、専用フォームからの申し込みが必要となる。
デジタルホワイトボードアプリの「Google Jamboard」はふせんを使った学習を簡単な操作で行うことが可能で、これまで多くの学校の授業で利用されていた。しかし10月から「Google Jamboard」は表示専用となり、12月末以降にはJamファイルも完全に削除される。そのため教育現場では、既存のJamファイルの移行について早急な検討が求められていた。
そこで同社は、Jamファイルを「Google スライド」に変換するコンバーターを開発し、無償提供することとした。これにより、使い慣れた「Google スライド」を活用して協働学習を継続でき、教員にとって負担なく今の環境のままで利用できる。
「Jamboardコンバーター」では、これまでに作成したJamファイル(付箋やテキストボックス、図形、背景画像など)を、編集可能な状態で「Google スライド」に変換する。同じGoogle アプリを利用することで新しいアプリのインストールやアカウントを設定する手間を省き、共有方法やファイル管理など使い慣れた環境のまま移行することが可能となる。
「Jamboardコンバーター」では以下のような制限事項がある。
- 「Google Jamboard」のふせんの色は、Suiteシリーズ「ふせん」機能の類似色に変換される。
- 図形は四角のみに変換される。
- 画像以外の背景は変換されない。
- 背景画像は縮尺がゆがむ場合がある。
- ペン描画は変換されない。
- 回転には対応していない。
同社では、「Google スライド」で「ふせん」を使った協働学習をスムーズに行えるよう、国内の学習環境に合わせて開発された「Google Workspace for Eduation」の拡張機能「Suiteツール for Education」を提供している。
「ふせん」機能を利用することで、「Google Jamboard」のような操作性でデジタルふせんを使った学習を継続できる。また「ふせん集計」機能を使って表やグラフ、ワードクラウドで意見を可視化し、思考を深めることも可能。さらに「縦書き・ルビ」機能も搭載している。
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