みんなのコードは、次期学習指導要領において小・中・高を通じた体系的・継続的な情報活用能力を育成する枠組みが必要であるとの考えから、「2030年代の情報教育のあり方についての提言」を2022年4月にリリースしている。今回、この提言を発展させ、より具現化したものとして、今後の情報教育を見据えた「小・中・高等学校における情報教育の体系的な学習を目指したカリキュラムモデル基本方針」を、3月27日に発表した。
今回発表した基本方針では、みんなのコードが考えるカリキュラムモデル基本方針として、
- 時代性・子どもたちの認識と多様性の実現
- 学習の基盤としての情報活用能力
- 継続的に情報を学ぶ
- 体系的に情報を学ぶ
- 学習方法の改革
をまとめている。なお、「時代性・子どもたちの認識と多様性の実現」はさらに、
- 時代性の認識
- 子どもたちの現状の認識
- 多様性の実現に向けて
に細分化されている。また、小学校、中学校、高等学校それぞれにおける実例を紹介している。
みんなのコードでは、小学校から高等学校までの12年間を通じた体系的な情報教育の枠組みとして、小学校では「情報を学ぶ時間」の新設、中学校では「技術・情報」科の新設、高等学校では「情報」の必履修科目の充実を提言する。
小学校においては、主体的・体験的な活動を通じて、自分たちの生活と「情報」の結び付きや、教科などと「情報」との関連に気付けるようにする。また、自分の課題解決や他教科などにおいて積極的に情報活用能力を発揮し、その可能性を感じつつ表現に生かそうとすることを目指すとしている。
中学校では、基礎的な知識と技能を身につけることによって、自らの表現だけでなく他者や地域社会に関わる課題を解決するための創造的な活動と表現の方法について考える。さらに、他教科などの学びにも活かすことを求めた。
高等学校においては、「情報」科で学ぶ知識と技能を十分に発揮し、自己や他者、社会におけるさまざまな問題を情報と情報技術との関連から捉え、課題の設定と解決に向けた表現や創造的な活動に取り組べきと訴えている。
あわせて、みんなのコードがこれまで取り組んできた学校での実践研究から得られた知見と、現行の高校情報科の内容を基に、初等中等教育段階の情報教育を以下の6つの領域に整理した。
- 情報と社会
- 情報デザイン
- コンピュータの仕組み
- ネットワーク
- アルゴリズムとプログラミング
- データと分析
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