WHITEは、全国の大学教員を対象に実施した「ITリテラシー実態調査」の結果を、3月5日に発表した。同調査は、1月17日~21日の期間に行われ、432名から有効回答を得ている。
同社は、マンガ形式のDX人材育成サービス「MENTER」を提供している。調査対象者に、パソコンの保有状況を尋ねたところ(複数回答)、「私用で購入したパソコン(ノート・デスクトップ)を持っている」(79.2%)がもっとも多く、「学校支給のパソコン(ノート・デスクトップ)を持っている」(60.4%)がそれに続いており、大学現場におけるパソコンの支給率はそこまで高くないことがわかった。
パソコン操作の基本スキルである、タッチタイピングの習熟度を尋ねた質問では、「できる」(35.0%)と「まあまあできる」(32.6%)を合わせた割合が7割近くに達している。一方で、「まったくできない」(8.3%)という回答もみられた。
日常的に使いこなせるExcel関数を尋ねたところ(複数回答)、「使いこなせるものはない」が29.6%を占めたほか、「CONCATENTE」(22.5%)や「VLOOKUP」(27.5%)を使いこなせる人は少ないことが明らかになっている。
日常的に使いこなせるWordの機能を尋ねた質問(複数回答)では、「使いこなせるものはない」という回答は5.3%に留まり、比較的一般的な機能は使用できていることがわかる。上位は、「印刷設定」(91.7%)、「ページ設定」(87.0%)、「表の挿入と編集」(86.6%)となり、「使いこなせる」という回答が比較的少なかったのは「変更履歴の記録」(59.7%)だった。
PowerPointの習熟度を尋ねたところ、「できる」(42.1%)と「まあまあできる」(39.6%)を合わせた割合は8割超に達している。
ZoomやmeetといったWeb会議システムの習熟度としては「できる」(40.5%)と「まあまあできる」(44.2%)を合わせた割合が8割超に達した。一方、ビジネスシーンでは浸透しているSlackやTeamsといったチャットツールの習熟度では、「できる」(21.5%)と「まあまあできる」(34.7%)を合わせた割合は5割程度に留まっている。
いくつかのショートカットキーを提示した上で、知っているものを選んでもらった質問(複数回答)では、「Ctrl+C→選択した項目をコピー」(82.4%)、「Ctrl+V→選択した項目を貼り付け」(77.3%)が上位を占めたものの、よく使われるこれらのショートカットキーを知らない人がそれぞれ2割程度存在していることも明らかになった。
セキュリティ対策の実施状況としては(複数回答)、「ウイルス対策ソフトをインストール」(75.7%)が最多となり、以下「パソコンのOSの定期アップデート」(70.4%)、「機密情報を閲覧する際にフリーWi-Fiを避ける」(57.9%)が続いている。一方で、「複雑な組み合わせのパスワードを設定」(50.9%)、「同じパスワードを使い回さない」(40.0%)、「定期的にパスワードを変更」(27.1%)といったパスワード関連の対策は半分も行われていない。また、「機密情報を送る際にファイルとパスワードをメールで別々に送る」(49.3%)といったセキュリティに課題の残る方法を行っている人も相当数みられた。
業務用パソコンがウイルスに感染した際に、最初に取るべきだと思う行動を尋ねたところ、「LANケーブルを抜く&Wi-Fiを切断する」(49.8%)がもっとも多く、半数近くの人が正しい行動を知っている一方で、誤った認識をしている人が半数を占めており、中でも「情報システム部門に相談する」(31.9%)が最多となっている。
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