インタツアーは、2024年卒学生を対象に実施した「選考辞退・内定承諾についての調査」の結果を、10月20日に発表した。同調査は、9月1日〜10日の期間に行われ、8873名(文系:7893名、理系980名)から回答を得ている。
調査対象者に、志望企業の説明会に参加後、選考を辞退したことがあるかを尋ねたところ、「ある」という回答が73.4%に達した。
志望企業の説明会に参加後、選考を辞退したことが「ある」と答えた人に、その理由を尋ねた質問では、「自分に合う企業ではなかった」(58.5%)がもっとも多く、以下「情報収集目的で参加した」(31.0%)、「社員や社長・役員の印象が悪かった」(29.2%)が続いている。
同じく、志望企業の説明会に参加後、選考を辞退したことが「ある」と答えた人に、詳細な理由について自由に答えてもらったところ、「やりたい仕事内容ではない」といった回答が目立つほか、「社風が合わない」といった回答も散見された。また、説明会などの内容について、「会社の強みがわからない」「HPに書いていることと同じ」といった不満も寄せられている。
志望企業の1次選考後、選考を辞退したことがあるかを尋ねた質問では、「ある」が41.8%となり、選考がスタートした後は辞退率が低下する傾向がみられた。
志望企業の1次選考後、選考を辞退したことが「ある」と答えた人に、その理由を尋ねたところ、「自分が働くイメージができなかった」(45.6%)が最多となり、以下「とりあえずエントリーしただけ」(24.1%)、「他の予定と選考の日程が被った」(21.0%)、「他の企業の練習だった」(17.9%)が続いている。
同じく、志望企業の1次選考後、選考を辞退したことが「ある」と答えた人に、詳細な理由について自由に答えてもらった質問では、「社員の雰囲気がよくない」という回答が多かったほか、「面接の練習だった」といった志望度が低い状態で選考に参加している就活生が散見された。
志望企業の最終選考後に、選考を辞退したことがあるかを尋ねたところ、「ある」が29.2%と、選考の初期と比較してさらに辞退率が下がっている。
志望企業の最終選考後に、選考を辞退したことが「ある」と答えた人に、その理由を尋ねた質問では、「志望度の高い企業から内定をもらった」(73.5%)がもっとも多かった。
同じく、志望企業の最終選考後に、選考を辞退したことが「ある」と答えた人に、詳細な理由について自由に答えてもらったところ、「他の企業から内定をもらった」という回答が大半を占めており、内訳としては「先に内定をもらった」「志望度の高い企業から内定をもらった」の2つに大別される。
志望企業の内定後に、内定を辞退したことがあるかを尋ねた質問では、「ある」が55.8%に達し、選考中から最終選考後には低下していた辞退率が再び上昇した。
志望企業の内定後に、内定を辞退したことが「ある」と答えた人に、その理由を尋ねたところ、「本命企業ではなかった」(54.2%)が最多となったほか、「福利厚生」「勤務地」「キャリアアップ」を挙げる回答も多い。
同じく、志望企業の内定後に、内定を辞退したことが「ある」と答えた人に、詳細な理由について自由に答えてもらった質問では、「より待遇のよい会社から内定を得られた」「他社の方が魅力的だと思った」といった回答もみられ、勤務条件など現実的な比較項目が検討の材料となっていることがうかがえる。
内定承諾した企業を選んだ理由としては、「自分がやりたい仕事ができる」(45.5%)がもっとも多く、「社員・社風がよい」(40.6%)がそれに続いた。そのほか、「働き方」「スキル」「福利厚生」といった待遇や個人の成長に重点を置いた回答が多く、「製品・サービス」「知名度」など会社のイメージ的な内容を挙げる回答は少ない。
就職活動で言いたかったこと、就職活動であったよかったこと・悪かったことなどを尋ねたところ、就職活動でよかったこととしては、就活をきっかけに経験できたことをよい機会だととらえる意見や、早めに就活をスタートして正解だったという意見が寄せられている。就職活動で悪かったこととしては、就活の制度・仕組みに対する疑問や、企業の面接担当者の態度に対する不満などに関する意見が寄せられた。
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