「国が責任をもって対応」することが示された、骨太の基本方針
会の冒頭、教育ICT議連の会長を務める遠藤利明衆議院議員と、会長代行である中川正春衆議院議員があいさつした。遠藤氏は当初オンラインでの参加を予定していたが、参加者の熱い思いを直接感じるため会場に駆け付けたという。
今年6月16日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2023(骨太)」の中では、GIGAスクール構想について次にように言及されている。
GIGAスクール構想について、次のフェーズに向けて周辺環境整備を含め、ICTの利活用を日常化させ、人と人の触れ合いの重要性や発達段階、個人情報保護や健康管理等に留意しながら、誰一人取り残されない教育の一層の推進や情報活用能力の育成など学びの変革、校務改善につなげるため、運営支援センターの全国的な設置促進・機能強化等徹底的な伴走支援の強化により、家庭環境や利活用状況・指導力の格差解消、好事例の創出・展開を本格的に進める。各地方公共団体による維持・更新に係る持続的な利活用計画の状況を検証しつつ、国策として推進するGIGAスクール構想の1人1台端末について、公教育の必須ツールとして、更新を着実に進める。
※出典:内閣府「経済財政運営と改革の基本方針2023 加速する新しい資本主義~未来への投資の拡大と構造的賃上げの実現~」P.42~43
これを踏まえ、遠藤氏は「更新する端末について、改めて国が責任をもって対応していくという覚悟を示すことができた。皆で力を合わせ、ICT教育が一層進むように国会でも尽力していく」と述べた。
また中川氏はデジタル教科書について触れ、「紙とデジタルの両方を無償で提供できるよう、現場からも積極的に声を上げていただきたい。また、単なる紙の置き換えではなく、デジタルならではのアプリを取り入れるなど、これまでの教科書の概念とは異なる形で作る必要がある。教育課程そのものの改革に結びついていくのではないか」と見解を示した。