ニューダイヤ産業は、常態化している教員の長時間勤務の解決と、評定業務のシステム化を実現する学校内成績処理管理システム「スマート評定」を開発し、4月より順次販売を開始することを、3月15日に発表した。
「スマート評定」は学校内での成績処理を迅速に管理できるシステム。評価の観点が異なる技術・家庭科を含む中学校全教科に対応しており、自動で計算できる機能もついている。
昨今、教員を志望する人の減少や産休などの休暇を取得する教員の多さなど複数の要因により、全国で教員不足の状況が発生している。その影響もあり、教員の長時間労働が常態化していることが大きな問題となっている。
教員の長時間労働の理由の一つに、生徒の成績を決定する「評定」の業務がある。現在どの学校も決まった処理システムが存在せず、成績をつけるというプロセスに関して各教科担当が国の基準に従った結果が出るようExcelなどを駆使して作成した独自の処理システムを活用しており、統一された正しいプロセスをシステムとして提供できていなかった。
成績チェック時には提出書類がさまざまな形で出され、業務をより煩雑にしてしまっていた。初任者においては、先輩教員から譲渡されたシステムを使うか、一から自力で作ったものを活用しているケースが多く、時に事故が発生している。
教員の多岐にわたる業務の中で、評定は保護者に対して極めて重要な説明責任を要する業務だが、その分業務負担も相当大きいのが現状と言える。かつ初任者においては、評定の基準が分からず、相当の心労を抱えていた。この業務をシステム化することで教員が抱える課題を解決できるという思いのもと「スマート評定」開発の実現に至った。
なお、初年度は東京都内の中学校への展開に集中し、次年度以降は全国への販売を目指していく。現在は中学校が対象のシステムとなっているが、小学校や高等学校への展開も視野に開発を進める。
料金プラン
- 初期費用:0円
- 個人ライセンス:1万3200円/年(初年度)※次年度~:1万6500円/年
- 学校ライセンス:20万円/年
効果事例
「スマート評定」を事前にテスト導入した結果、導入前は評定関連の業務に約6時間費やしていたが、導入後は約3時間と業務時間を半分にすることに成功した。
- 1日数分の入力時間:毎日数分の評価入力を行うことで、期末は調整のみで対応可。教員生の業務負担も削減できる。
- 無駄を省き時短を実現:同じシステムを使うことで、理解に要していた時間を削減できる。
- エラー修正がなくなる:各々で作成され、バラバラだった数式や関数で起こっていたエラーがなくなり、修正に要していた時間が削減できる。
- 本来の業務に集中可能:成績評定にかかる時間が削減できることで、教員本来の業務に時間を注げる。
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