ネットラーニングは、統合型教育・研修プラットフォーム（LMS）を基盤としてさまざまなサービスで企業、高等教育機関の教育・研修・学習を支えてきた経験を生かし、小中高校教育分野へ本格的に参入することを発表した。これにより、2月21日から学習eポータルサービス「みらeポータル」を基盤とした教育ICTツールのサービス提供を開始した。
2022年1月7日にデジタル庁が公開した「教育データ利活用ロードマップ」では、「誰もが、いつでもどこからでも、誰とでも、自分らしく学べる社会」を目指し、そのために教育データを利活用していくことが示された。同社はこれを「学びのエコシステムの実現」と捉え、その実現に欠かせない「LTI（Learning Tools Interoperability）」をはじめとした1EdTech（デジタル学習においてオープンで革新的な技術エコシステムの実現を目指す非営利団体）国際標準をLMSに実装してきた。
1EdTechの国際標準に関する知見や、企業・高等教育分野で培った実績を最大限に生かし、新たに参入する小中高校教育分野において「みらeポータル」を通じた「学びのエコシステム」の実現に寄与していく。「みらeポータル」では、学習設計からテストの実施、学習履歴の蓄積、学んだ証明に至るまで、子どもたち一人ひとりの学びを多方面から支えるべく機能拡張を随時行っていく。
「みらeポータル」の特徴は以下の通り。
1．無料で利用可能
「学習eポータル標準モデル」に記載の基本機能に関しては無料で提供する。2月1日現在、文部科学省テストシステム「MEXCBT（メクビット）」との連携・利用機能については教員・児童生徒を問わず無料で利用できる。
2．シンプルな操作画面とデザインへのこだわり
教員や学校管理者の画面では児童生徒の登録やクラス作成、「MEXCBT」を利用した問題作成が容易にできるよう、シンプルな操作画面を意識した。学習者画面は児童生徒向けの文言やユーザビリティを考慮し、初めてでも使いやすいデザインになっている。
3．人による丁寧・充実の学習支援
同社が創業時から大切にしてきた「人によるサポート」を「みらeポータル」でも装備。問い合わせ対応や登録業務のサポートなど、パソコン操作や登録に慣れていない教員でも登録から利用までサポートする。
4．将来的な機能拡充
同社では、今後の実装予定機能として以下を予定している。
- デジタル教科書やドリルなどの学習教材との連携
- ダッシュボード機能（テスト結果や教材の学習履歴の表示）
また、上記機能だけではなく将来的には同社の統合型教育・研修プラットフォーム「Multiverse（マルチバース）」に実装している「オープンバッジ」との連携・活用も視野に入れている。
「オープンバッジ」は学修歴のデジタル証明として急速に普及する国際標準規格で、ブロックチェーン技術を使うことで改ざんや偽造を不可能とし、インターネット上でいつでもその内容を証明できる。海外では「オープンバッジ」の発行により学習意欲が高まり、さらに修了率も上がったという報告もあることから、小中高校教育分野での活用にも期待されている。
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