生徒が創るペットロボやドローン、そしてスマホの活用
会場になっている科学博物館の地階にエレベーターで降りていくと、この日は招待客だけのはずだがすでに人でごった返していた。全体では上の画像の3倍ほどの広さだろうか。2日間に渡って行われるが、6000人の生徒に対してその関係者や保護者なども訪れるため、来場者は大変多い。
この不細工だが微妙にかわいい犬型ロボットは、センサーによって光に照らされた方向を追いかける。スマートフォンの照明機能を使い、犬を誘導するデモンストレーションを行っていたが、手作りペットロボットとして素朴な良さがあった。
こちらのグループではスマートフォンのBluetooth機能を使ってロボットを動かし、3Dプリンティングされたパックマンのキャラクターたちを操作して遊んでいる。6人ほどのグループでコーディングとキャラクターの成形やボードの制作など、生徒の間で作業の分担が行われていた。
3年前この発表会を訪れたときは、スマートフォンの活用はあまり行われていなかった。日本よりも遅かったが、ここ数年でスペインでのスマートフォンの普及が進み、学校でも自然とスマートフォンを活用するようになったようだ。
2個のプロペラで進行方向を制御する気球。スマートフォンからBluetooth接続したArduinoでコントロールする。制作期間はわずか2週間ほど、プログラミングを行うことも今回が初めてだったと語っていた。教師が手取り足取り教えているのかと思ったが、自分でYouTubeを見たりして参考にしながら制作したそうだ。
少々驚いたのだが、Arduinoを使ってドローンを組み立て、デモンストレーションしている生徒がいた。
ドローン自体は珍しくないが、自分で部品を集め(台所用品のスポンジまで使って)Arduinoベースでドローンを組み上げるとは、学校の教育プログラムとしてはかなり玄人好みな選択だ。にわかに信じられず「本当にArduinoで作ったの?」と質問したところ、「はい。これはドローンと言います」と答えられた。それは知っています。若さが眩しい。