ドリームエリアは、同社が提供する学校向け連絡網サービス「マチコミ」を利用している全国の保護者を対象に実施した、コロナ禍での教育現場におけるデジタル化の変化に関するアンケート調査の結果を、9月7日に発表した。同調査は、8月25日~30日の期間に行われ、1万8610名から有効回答を得ている。
調査対象者に、学校業務のデジタル化が進んでいると感じるかを尋ねたところ、「とても進んでいる」と「少し進んでいる」を合わせた割合が52%を占めた。
園・学校を休む時の連絡方法を尋ねた質問では、「電話連絡」が61.8%でもっとも多い。コロナ禍以前の2019年と比較して電話連絡が占める割合に大きな変化はないが、「スマホ/タブレット(アプリを含む)」はコロナ禍以前よりも16ポイント近く増加している。一方で、「連絡帳を兄弟姉妹や友達が届ける」は2019年では28.8%だったのに対して、今回の調査では5.4%まで減少した。
保護者による、休み連絡のデジタル化を求める意見は70%超に達しているが、実際にデジタル化を導入している施設は30%前後に留まっている。中でも、保育園や幼稚園といった未就学児施設では、実情と希望の差が大きくなる傾向がみられた。
園・学校での、プリント物の配布方法としては、「紙とデジタル両方で配布」が30.4%に達している。
保護者による、配布物のデジタル化を求める意見は、休み連絡と同様に70%超を占めるものの、デジタル化の実態は30%強に留まる結果となった。
子どもの体調管理方法を尋ねたところ、「紙の体調管理表に記入」が7割近くで最多となり、「アプリで報告」「Webフォームで報告」といったオンライン上での体調管理は18.4%に留まっている。
保護者による、体調管理のデジタル化を求める意見は60%超に達しているが、実際にデジタル化している施設はもっとも低いところで13%と、保護者側の希望に対して教育現場における導入が進んでいない実情が明らかになった。
そのほか、同社の学校向け連絡網サービス「マチコミ」で利用できる機能別に、導入の実情と保護者の希望を調査した結果、「体調管理」「休み連絡」「プリント配布」いずれも保護者の希望より実情が低い結果となっている。なかでも「体調管理」は紙ベースの文化が根強く、デジタル化への移行ハードルが高いことがうかがえる。
同社では、これらの調査結果にあわせて「マチコミ」の体調管理機能の改善を発表。体調の分析・レポート作成機能として、平均体温の自動作成や体調管理の提出状況を管理画面で確認できるようになり、子どもの体調に異常があった場合は、管理者へ自動で通知される。リマインド機能としては、管理者が設定した時刻までに連絡がない場合、自動的にメールが通知される。さらに連絡ノート機能として、保護者から管理者への連絡以外に、管理者の承認(電子印捺印)やコメントの返信が可能になる。
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