スマートニュースの社内シンクタンクであるスマートニュース メディア研究所は、18歳〜79歳の有権者を対象に実施した、日本国内の政治的・社会的分断や、人々のメデイア接触状況を概観する「スマートニュース・メディア価値観全国調査(SMPP調査)」の結果を、6月26日に発表した。同調査は、1月〜3月の期間に行われ2117件の有効回答を得ている。
調査対象者に、最近、あえてニュースを避けることがあるかを尋ねたところ、「頻繁にある」と「時々ある」を合わせた割合は約18%だった。「たまにある」を含めると約49%となっている。

最近あえてニュースを避けることがあるかについて、世代別の回答をみたところ、「頻繁にある」の割合は30代(6%)がもっとも高かった。「頻繁にある」と「時々ある」を合わせた割合(22%)も30代がもっとも高く、以下70代以上(約20%)、40代(約19%)が続いている。また、ニュースを避ける割合がもっとも低いのは60代だった。

最近あえてニュースを避けることが「頻繁にある」「時々ある」「たまにある」と答えた人に、その理由を尋ねたところ(複数回答)では、「気持ちが暗くなる・気分が悪くなる」(約61%)が最多となった。以下、「関心の持てないニュースまで知りたくない」(約30%)、「刺激的で関心をあおるようなセンセーショナルな見出しが多すぎる」(約27%)、「事件・犯罪のニュースが多すぎる」(約25%)、「テレビ番組やSNSのコメントをそのまま流用するなど、取材の手間をほとんどかけていない記事(いわゆるコタツ記事)が多い」(約21%)が続いている。

調査対象者すべてに、見聞きすることを避けたいニュースの話題を尋ねたところ(複数回答)、「避けたいニュースはない」(約47%)がもっとも多く、「芸能(有名人のゴシップ含む)」(約22%)、「戦争・紛争」(約19%)、「感動を誘ったり、怒りをかき立てたりするニュース(エモいニュースなど)」(18%)がそれに続いた。一方で、「ローカル(地元情報・街の話題)」「教育」「文化(音楽・映画・美術・読書)」「科学技術・サイエンス」を挙げる回答は、いずれも3%台に留まっている。

ニュース回避傾向がある人たちを「回避の頻度」でグループ分けし、回避したいニュースのジャンルごとに分析したところ、「頻繁に」回避しているグループの約65%は「芸能(有名人のゴシップ含む)」ニュースを避けていることが明らかになった。また、「感動を誘ったり、怒りをかき立てたりするニュース(エモいニュースなど)」を避けたいと思っている割合も45%に達している。
一方、「経済・ビジネス」「文化(音楽・映画・美術・読書)」「教育」「ローカル(地元情報・街の話題)」は、「頻繁に」ニュース回避するグループの方が「時々」「たまに」回避するグループよりも少ない。

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