全国学力・学習状況調査をきっかけに
「チャンスは 今 ここにあります」
こちらは、私が大好きなマンガ『宇宙兄弟』の第27巻にあった言葉です。実は今、私たちにもチャンスが来ています。それは、7月末に「令和4年度全国学力・学習状況調査」の結果が公表されたからです。
この結果に向き合うことで、これからのGIGAスクール構想をどう進めていくか、新たなアイデアが生まれてきそうです。まずは、児童生徒への質問紙調査の中から、GIGAスクール構想の推進に関するものをピックアップしてみます。
- 授業で1人1台端末を週1回以上使用している割合が小学生で83.3%、中学生で80.7%と、いずれも8割を超えた。
- 「ほぼ毎日」と回答した児童生徒の割合は昨年度と比べて約15ポイント増加した。
以上のことから、全国的に見ると、昨年度と比べて端末の活用が進んでいると言えそうです。一方で、次のようなデータもあります。
- 授業での端末使用の頻度が月1回未満と答えた割合が小学生で5.1%、中学生で5.2%となった。
もちろん、端末やネットワーク環境などの整備が遅れてしまい、活用が進まなかったこともあったかもしれません。ほかにもいろいろな事情が考えられます。しかし、数値だけで判断すると、端末の活用状況については、学校間で格差が生まれているようです。
末松信介前文部科学大臣も「端末の活用状況については、学校間で格差が見られる。中には、ネットワーク環境とか、研修機会が不足している学校もあるのではないかと承知している」と会見[※1]で述べられていました。
そのような格差を是正するためのカギとは、一体何でしょうか。
[※1]文部科学省「末松信介文部科学大臣記者会見録(令和4年7月29日)」より引用