アディッシュは、子どものいじめや悩み事を学校に連絡できるいじめ匿名連絡サイト「スクールサイン」の2021年度(2021年4月~2022年3月)の投稿結果を集計し、5月26日に発表した。同調査は、2021年度に「スクールサイン」を契約していた全国の公立私立小・中・高校に所属する児童・生徒が行った、1705件の投稿に基づいている。
2021年度に「スクールサイン」に寄せられた投稿のうち、もっとも多かったのは「学校や教員への苦情・不満」(24.5%)で、「いじめ」(18.3%)、「生活態度」(17.7%)がそれに続いた。「学校や教員への苦情・不満」は、前年調査(18.2%)と比較して6.3ポイント増となり、具体的な内容としては、新型コロナウイルス感染症に対する学校の対応への不安・不満や、児童・生徒への指導に関する意見などがみられる。一方、「いじめ」に関する投稿は、前年調査(10.8%)よりも7.5ポイント増、「生活態度」は前年調査(13.1%)よりも4.6ポイント増加している。
「いじめ」における被害者本人による投稿は、前年度(17.7%)よりも7.9ポイント増の25.6%となり、「いじめを含む投稿全体」でも被害者本人からの割合が前年度(21.5%)から10ポイント増の31.5%を占めた。
「いじめ」に関する投稿の増加にともない、「被害者名あり・加害者名あり」(14.3%)が前年度(12.8%)と比較して1.5ポイント増加している。また、「被害者名あり・加害者名なし」は前年(41.1%)よりも15.5ポイント減の25.6%、「被害者名なし・加害者名あり」は前年度(23.8%)比8.2ポイント増の32.0%だった。
曜日別では、平日終盤の木曜日(18.3%)と金曜日(18.4%)を合わせた割合が36.7%を占めており、その週にあったことを週の終わりにまとめて投稿するケースが多くみられる。時間帯別では、深夜帯(2時台~5時台)が1.5%と前年度(4.9%)よりも3.4ポイント減、朝の登校時間帯(6時台~8時台)は8.7%と前年度(2.8%)よりも5.9ポイント増、放課後の下校時間帯(15時台~17時台)は19%と前年度(12.5%)よりも6.5ポイント増と、対面授業の再開により生活リズムが正常化していることがうかがえる。
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