コドモンは、同社が提供するこども施設向けICTシステム「コドモン」を利用している全国の保育施設を対象に実施した、オンライン保育研修の利用に関する調査の結果を2月22日に発表した。同調査は、1月17日~30日の期間に行われ、252件の回答を得ている。
調査対象の施設に、保育者向けのオンライン研修に参加したことがあるかを尋ねたところ、「参加したことがある」という回答が83.8%を占めた。
保育者向けオンライン研修に参加したきっかけとしては、「Webでの告知を見て」(39.8%)、「自治体からの紹介」(27.5%)、「所属する施設からの紹介」(24.6%)が上位となっている。
オンライン研修は役に立ったと思うかを尋ねた質問では、役に立ったと思うとする回答が95.3%を占めた。役に立ったと思う理由としては、「場所を選ばず受講できる」「テーマの選択肢の増加」「内容の充実」「全国の保育関係者と交流することができる」などが挙げられる。
対面での研修と比較して、オンライン研修は学びやすさに違いがあると感じたかを尋ねたところ、「オンラインも対面も学びやすさに差はない」が46.2%、「オンラインのほうがより学びやすい」が31.6%となった。
「オンラインも対面も学びやすさに差はない」と回答した理由としては、「研修の内容にもよるが、参加する側の意欲次第で対面もオンラインも大きな差異はないと思う」などの声があり、「オンラインのほうがより学びやすい」と回答した理由としては、「時間や場所を選ばないため、複数の研修を受講することが可能であり知識量が増える」「資料などはパソコンを通してはっきり見ることができ、集中しやすいように感じる」などの声があった。一方、「対面のほうがより学びやすい」と回答した理由としては、「参加はしやすいが、長時間受ける場合は対面の方が身が入りやすい。また、グループディスカッションなどでの会話がしやすいのも対面」「手元に資料がなく、画面だけでの研修は間延びになった。事前に資料が手元にあるなど工夫が必要だと感じた」といった意見が寄せられている。
オンライン研修の受講環境について、改善したいところを尋ねた質問(複数回答)では、「時間確保」「場所(園内に適したスペースがないなど)」「ツールやネットワーク環境」が上位を占めた。
オンライン研修に「参加したことがない」と答えた人に、その理由を尋ねたところ(複数回答)、受講する時間の確保や日程調整が難しいなど、環境が原因で参加できていないという回答が多い。また、少数ながらオンライン研修があること自体を知らなかった、という回答もみられた。
今後、オンライン研修に参加していきたいと思うかを尋ねた質問では、「オンライン研修に参加したい」が82.9%に達しており、オンライン研修を通じて「保育の質を上げたい」「職員の学びの場を増やしたい」といった回答が寄せられている。
今後受講したいテーマとしては、「子ども主体の保育」「子どもの発達に関して」「危機管理方法」といった保育の実践例、「経営者・管理職向けの内容」「リーダー育成方法」といったマネジメント、「少子化が進む地方の保育園運営・経営について」「これからの保育のあり方や今後の展望」といった業界知識、「園内コミュニケーションの方法」「先生たちが元気になれる内容」といった職員自身に関する内容を望む回答が寄せられた。
オンラインでの新卒向け研修があれば、利用したいと思うかを尋ねたところ、「利用したい」という回答が73.0%を占めた。
オンラインでの新卒向け研修を利用したい理由として、もっとも当てはまるものを選んでもらった質問では、「どこの施設でも共通である事項について学ばせたいから」が44.3%、「自施設だけでは充分な新卒向け研修を整えられないから」が36.3%を占めている。
オンラインでキャリアアップ研修を受講しているかを尋ねたところ、7割超の施設がオンラインでのキャリアアップ研修の受講経験があることがわかった。オンラインでのキャリアアップ研修のメリットとしては「移動の拘束時間が少なく、いつでもどこでも受講できる」、デメリットとしては「ワークショップがしにくい」といった意見が最多となっている。
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