LINEみらい財団は、学校現場で今後求められる情報モラルの内容や教育実践手法、課題等を明らかにするために、1人1台端末の環境が整っている学校の教員/管理職を対象に実施した、「一人一台端末環境におけるICT活用と情報モラル教育の実践に関する調査」の結果を8月5日に発表した。同調査は、2月~3月の期間に行われ、教員926名(小学校:651名、中学校:275名)、管理職133名(小学校:96名、中学校:37名)から有効回答を得ている。
調査対象者のうち、管理職にネットトラブル発生のタイミングを尋ねたところ、小学校・中学校ともにネットトラブルは校内(授業時間中、授業時間外)でも起きていると回答した。とりわけ、中学校の校内でのネットトラブル(授業時間中:63.0%、授業時間外:85.2%)は、小学校(授業時間中:27.7%、授業時間外:40.4%)の約2倍以上に達している。
教員に、1人1台端末環境下で、情報モラル教育の指導経験があるかを尋ねた質問では、過去1年以内に情報モラル教育を自ら指導した経験がある教員は、小学校で89.1%、中学校で81.5%だった。
教員に、児童・生徒へのICT活用指導の得意意識を尋ねたところ、小学校・中学校ともに授業でのICT活用頻度が高い教員ほど、児童・生徒のICT活用指導を得意とする傾向がみられる。また、児童・生徒のICT活用指導に得意意識がある教員ほど、情報モラルの指導を得意と考える傾向がみられた。
教員に、情報モラル指導後の児童・生徒の変化について尋ねた質問では、約4割の教員が児童・生徒の私的なネット利用への変化を感じており、具体的には「児童・生徒の意識が高まった」(意識変容)が、小学校で82.7%、中学校で69.2%ともっとも多く、「相談が増えた」(行動変容)が、小学校で11.7%、中学校で26.4%、「トラブルが減少した」(結果変容)が、小学校で19.5%、中学校で31.9%となっている。
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