社会情報大学院大学は、2019年に文部科学省より採択された「持続的な産学共同人材育成システム構築事業」の一環として、現在実務家教員として活動する人を対象に、実務能力や教育指導力、研究能力に関する継続的な学習機会を提供する「実務家教員FDプログラム」を始動する。9月の開講を予定している。
実務家教員は企業や自治体などでの実務経験を持ち、教育研究の指導をする教員。2019年4月から制度化された専門職大学設置基準では「専攻分野におけるおおむね5年以上の実務の経験を有し、かつ、高度の実務の能力を有する者」とされており、年間1500~2000人(新任教員全体の約2~3割)が本務教員として採用されている。
実務家教員として活動する中で、あるいは実務家教員養成のプログラムを修了した後で、教育研究実践上の壁にぶつかることも考えられる。本プログラムでは、実務能力や教育指導力、研究能力をアップデートするための科目を配置・提供する。プログラムの受講を通じて、受講生は実務家教員としての知識や技術の維持・更新が可能となる。
実務家教員が実際の現場で抱える課題感をもとに、実務家教員や高等教育にまつわる制度や理論、学生への理解を深めるプログラムとなっており、各分野第一線で活躍する講師陣から、実務家教員・高等教育・学生対応についての体系的な知識や、授業実践や論文執筆等の具体的な教育研究実践についてバランスよく学習できる。
在籍可能期間は1年間。最短6カ月で修了でき、都合にあわせた履修が可能。また、全時間数の半分がオンデマンド方式の科目で、学んだ内容をすぐに実務家教員としての実践に活かせる。
また、合計4日間のスクーリングでは、ワークショップ形式による実務家(教員)同士での意見交換や実践をもとに、教育や研究の方法論を学び、スキルを磨くことができる。
主な対象者は、大学・専門学校・各種学校等で実務家教員として授業を担当している人と、実務家教員養成関連の教育プログラムの修了生。出願期間は8月23日までで、受講形態は対面・オンデマンド。受講料は20万円。
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