SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

次回のオンラインセミナーは鋭意企画中です。準備が整い次第、お知らせいたします。

EdTechZineオンラインセミナー

EdTechZineオンラインセミナー

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

オンラインスクール運営 虎の巻

勝ち組オンラインスクール事業者はここをおさえている! 集客・既存顧客の満足度向上ポイント

オンラインスクール運営 虎の巻 第3回

 過去2回にわたって、オンラインレッスンが求められる世の中の変化、レッスンをオンライン化することによって講師/生徒それぞれが得られるメリットや落とし穴、そして配信する上で必要なツールの具体的な選び方などについて解説してきた本連載。第3回となる今回は、オンラインレッスンをすでに始めたスクール事業者に対し、生徒集客の方法や、既存顧客の満足度・モチベーションを高めるポイントを紹介します。

対象読者

  • カルチャースクール
  • 私教育(中学校・高校・大学)の情報システム部の方
  • オンラインへの切り替えに戸惑っている中小規模のスクール事業者

これまでの記事

新規顧客を獲得するにあたりスクール事業者が感じやすい課題

 さて、前回の記事までであなたはオンラインレッスンを開講する準備がほぼできました。しかし、最も大事なものが抜けています。それは……? そう、生徒さんです。

 生徒を獲得しなければいけないわけですが、しかしこれこそ、言うは易し行うは難し。ボーっとしていても生徒のほうから来てくれるなら楽ですが、実際にはそんなことはあり得ません。新規顧客獲得のために何をする必要があるのか? 悩ましいポイントとしてはどんなものがあるのか? そしてそのハードルを越えるにはどうしたらいいのか? 以下で解説します。

課題1:競合事業者が多いカテゴリだと、生徒を他社に奪われる可能性が高い

提案1:他社のレッスンとの差別化ポイントを作る

 あなたのレッスンならではの特長・特色を前面に出していきましょう。例えば、「地域密着」「分野特化」「対面レッスンとの組み合わせ」などはいかがですか? 

事例a:グローバル未来塾

 内外ニュース社は、日本国内の政治や世界情勢を、企業会員向けに定期刊行誌・ニュースチャンネル・講演会などのメディアを通じて40年以上発信してきました。しかし昨今のコロナ禍で各地での講演会開催が困難になった状況を受けて、新たにオンライン講座「グローバル未来塾」を2021年2月に開講しました。「グローバル未来塾」は、政治ジャーナリストの細川珠生さんをメイン講師として、私たちの生活のあらゆるルールを決める政治について、政策作りのキーパーソンに“直接”聞いてみるという新コンセプトの講座。独自性高いキラーコンテンツとして、会員企業の特に若手および女性層からの参加希望が集まりました。

 また、レッスンの内容だけでなく、そのレッスンを受けて生徒さんはどんな実績を手にしたのか、それを積極的に押し出していくことも大事です。例えば、「TOEIC 900点獲得者が〇名」など。それが、スクール事業者としてのあなたの強みになります。各事業者がどのようなメッセージを訴求しているか見ながら、差別化ポイント足り得る自社の強みを組み立てていきましょう。

課題2:すでにオンラインレッスンを始めている他社がたくさんあるので埋もれてしまう

提案2-a:スクール管理サービスの「モール機能」を活用して、他社からの生徒流入を狙う

 オンラインスクール管理サービスに登録しているスクール全体からジャンルやレッスン名などで検索できる「モール機能」を積極的に活用し、流入経路を拡げましょう。

 モール機能のあるオンラインスクール管理サービス(一例):

提案2-b:SEO対策を行う

 オンラインスクール管理サービス内だけでは集客にも限界があります。検索サイトで潜在顧客の目に留まりやすくする工夫を凝らす必要があるでしょう。有料広告もありますが、流入キーワード分析を活用することでSEO対策も可能です。「Googleアナリティクス」などのWebアクセス解析サービスを活用して、自社の状況を確認しましょう。

 自社サイトのアクセス状況だけでなく競合他社の傾向も気になる、という人は、キーワードやURLで競合調査、業界分析などができる専用のツールを使うと新たな発見があるかもしれません。メディアシークではクライアント向けに「Dockpit」というリサーチエンジンを活用した業界分析・競合分析サービスを提供していますが、例えば「オンライン英会話」18社をまとめて分析したところ、2021年4月の検索キーワード上位100のうち「オンライン英会話サービスの固有名詞」検索が35、「〇〇 英語」「〇〇 英訳」といった「日本語を英訳したい」検索が65となりました。なおこの「〇〇 英訳」には時事トレンドが反映されやすく、2020年4月には「緊急事態宣言 英語」「コロナ 英語」が上位に目立った一方、1年前の2019年4月は「満開 英語」「天皇即位 英語」という結果でした。こうした例から、

  • まず、自社サービス名で検索された場合に必ず上位に来るように対策する
  • そのうえで、ターゲット層が知りたくなるであろうコンテンツを作成、Web公開し、テキスト中に適切なキーワードを入れ込む(コンテンツマーケティング)

が効果的という仮説が立てられるでしょう。

提案2-c:既存顧客に口コミを依頼する

 既存の生徒さんにWeb上で口コミしてもらい、スクールの信頼性を向上させ、自社がより選ばれやすくなるようにしましょう。検索サイト上で口コミしてもらうことで、検索結果表示順位を上げる、など幅広く活用が可能です。積極的にアプローチしていきましょう。

課題3:生徒を集めるための自社サイト・SNSアカウントの活用方法が分からない

提案3:レッスンの雰囲気を分かってもらえるような投稿を行う

 いまだにポスティングなどアナログな情報発信をしている事業者さんも多いですが、これから新しくオンラインレッスンを受けてみようかなと考えている人は、

  • レッスンの種類
  • レッスンの雰囲気
  • 自分に合ったレッスンなのかどうか

などを気にしているものです。その不安を取り除いてあげるために、サンプル動画を撮影したり、普段のレッスンの様子を自社サイトや各SNSアカウントに投稿して、安心材料を用意してあげたりすることが肝要です。使うSNSは、あなたのスクールのジャンルだけから選ぶのでなく、ターゲット層の年代からも選定するとよいです。

課題4:新規生徒にとって、知らないスクールに1対1で申し込むのはハードルが高い

提案4:キャンペーンを開催する

 オンライン化により、今いる生徒さんにお友達を紹介してもらう幅も拡がります。その特性を活かし、紹介キャンペーンなどを開催してみましょう。「友達がやっているレッスンだし、一度受けてみよう」という気にさせ、トライアル受講のハードルを下げるわけです。紹介者と一緒に受講できるなどさまざまなパターンのオファーを用意することで、遠く離れた人達が再びつながる機会作りという機能をもたせることもできるでしょう。

次のページ
オンラインでは既存顧客の満足度・モチベーションが下がりやすい理由

この記事は参考になりましたか?

オンラインスクール運営 虎の巻連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

株式会社メディアシーク(マイクラスリモートチーム)(カブシキガイシャ メディアシーク マイクラスリモートチーム)

カスタムメイドのシステム開発ソリューションと、豊富な開発実績から生まれたスクール管理システムパッケージ「マイクラス」のほか、LMS(学習管理システム)、各種Webサイト、スマートフォンアプリを提供している。マイクラスは大手カルチャースクールに導入され、10年以上の稼働実績を持つ。2020年11月には...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


この記事をシェア

EdTechZine(エドテックジン)
https://edtechzine.jp/article/detail/5922 2021/07/07 07:00

おすすめ

記事アクセスランキング

記事アクセスランキング

イベント

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

記事アクセスランキング

記事アクセスランキング