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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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EdTechZineオンラインセミナー

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先進事例紹介(クリエイティブラーニング)(AD)

「情報I」の授業開始まで1年弱――高校の新しい「情報科」の授業に向けて今からできる準備とは?

「データ活用」は関連領域での学習内容をもとに「課題解決」へつなげる

 「情報ネットワーク」「データの活用」についても、基本的には小中学校で学んできた事柄が基礎となる。

 うち、「情報セキュリティ」については、「家庭内の小規模なネットワークを使う際に求められるような、機器やセキュリティ設定についての初歩的な知識、スキルが求められる」とする。また「データの活用」については、小中学校で学んできたことや、数学での学習内容を生かしながら、データの関連性を把握し、そこから得られる知見を、課題の発見や解決に使っていくための具体的な方法論を学ぶことに主眼が置かれる。

「情報II」では「情報システム」を実装するためのスキルを習得する

 2023年度から選択科目となる「情報II」では、「情報I」が履修済であることを前提として、

  1. 情報社会の進展と情報技術
  2. コミュニケーションとコンテンツ
  3. 情報とデータサイエンス
  4. 情報システムとプログラミング
  5. 情報と情報技術を活用した問題発見・解決の探究

といったテーマで、より具体的に「情報システム」を構築するための能力を身に付けることと、より深くデータを扱うことを目指す。特に「5.情報と情報技術を活用した問題発見・解決の探究」では、情報科以外のさまざまな科目、教科での授業内容と総合的に連携するような授業プランが求められる。鹿野氏は「情報IIの研修では、情報Iの内容をしっかりと理解した上で、それをもとに情報システムを作る力を身につけることに発展させていく。身につけるべきこと、やるべきことは比較的明確であり、今から準備に取り組んでも、2023年4月の授業開始には十分に間に合う」とした。

「AI」はどう教えるか――そして授業の中でICTはどう活用すべきか

 情報科の中で「AI」をどのように取り扱っていくのかについて鹿野氏は、「情報Iでは基本としてのAIによる社会の変化への“理解”、情報IIでは理解をもとにして、具体的に“どう使うかの考察”が中心になる」とした。情報IIでは、公開されているAPIとデータを組み合わせて、実際に出力を得るといった実習も可能とする。

 「AIの中身をきちんと理解するためには、高度な数学に対する広い知識が必要となり、高校で学習するレベルの数学では足りない。内部には深く立ち入らずに、この技術によってできることを理解し、使い方を考察する範囲までを取り扱うことになるだろう。ただし、そうした分野が特別に得意な生徒がいるのであれば、その資質を伸ばすという意味で、より深く学ぶための情報提供はできることが望ましい」(鹿野氏)

 最後に鹿野氏は、「情報科におけるICTの活用」について言及した。GIGAスクール構想によって、すでに小中学校では「1人1台」の端末環境が整備されていることに触れ、「高等学校でも、そうした環境は用意したい」とする。また、その目的を「ICTの使い方」を習得させることに置くのではなく、1人1台の環境を「協働作業やプロジェクトワークの実践、その指導と評価を充実させるための環境整備であることを意識してほしい」とした。

 「来年度の授業開始までにやらなければならないことが多く、教員のみなさんは大変だと感じているかもしれない。しかし、“情報”については、部分的とはいえ、教師よりも得意な生徒が何人もいる。すべての知識を教師が学び、それを教えるのではなく、プログラミングのテクニックなどは、生徒たちと“一緒に学んでいく”という意識を持ってほしい。その一方で、“学びの設計”や“環境準備”は、教師にしかできない。十分に準備をして、生徒の学びが深まるような授業設計をし、生徒の反応を見ながら、より良いものへと改善する取り組みを続けてほしい」(鹿野氏)

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Adobe XDでPBLを実践――足立学園の事例に学ぶ「準備」と「評価」のポイントは?

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この記事の著者

高橋 美津(タカバシ ミツ)

PCやネットといったIT分野を中心に、ビジネスやゲーム分野でも執筆を行うフリーランスライター。Windowsユーザー。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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