2つのモニターを活用して学校説明会を配信
――学校説明会などを行う際は、モニターを前に置いてお話しされているのですね。
はい、実際に配信されている内容を確認するため、モニターを目の前に設置して話しています。どの学校でも同じようにやっているかと思いますが、配信する場合は操作する画面と、自分が確認するための画面と、最低2台のモニターが必要です。
外部モニターを使うことで「良い姿勢をキープ」できる
――宝仙小では、全児童が1人1台のiPadを使っていますが、吉金先生は、どのようなときに外部モニターが必要だと思われますか?
外部モニターを使う最大のメリットは「良い姿勢をキープしやすい」ことだと思います。モニターを使うだけで姿勢が劇的に良くなるわけではありませんが、やはりiPadやノートPCでは、画面と目の距離が近くなりがちです。子どもたちは体が柔らかいので、不自然な姿勢で長時間使っていても、あまり疲れを感じないかもしれません。しかし、それが積み重ねることで、健康に悪影響を及ぼしてしまう可能性もあるでしょう。だからこそ、極力良い姿勢で使うことが大事だと考えています。
――今後もデジタル機器を使い続けていく上で、姿勢の問題は大切ですね。では、家庭で外部モニターを使う際、どのような基準で選べばいいでしょうか?
「どこで使うか」が重要で、置く場所に合わせるのがいいと思います。画面が大きければいいわけではなく、机のサイズに合わせて、きちんと目と画面で一定の距離が保てるものを選びたいですね。
――家庭での学習で、姿勢の良さをキープする以外にも、外部モニターを使うメリットは何でしょうか。
本校の児童の場合、授業でもiPadのアプリをフル活用するので、オンライン授業ではご家庭のPCからZoomに接続し、iPadは操作用にする2画面体制の子どもたちも多いようです。
また、学校外の塾などでも、昨年からオンラインと対面授業を選択できるところが多くなっています。すでに、子どもたちにとってオンライン授業は身近で、かなりの回数を体験している子もいるでしょう。そのようなときも、外部モニターがあれば、2画面表示でも、1画面で大きく映すにしても役に立つと思います。
学校でも外部モニター活用の可能性は広がる
――では、学校で外部モニターを活用する場合、どのようなメリットがあるでしょうか。
1つの資料を見ながらみんなで議論するときに、外部モニターがあるとすごくいいですね。
本校では、アウトプットの1つとして動画制作をするのですが、外部モニターの大きな画面で動画を見ながら、みんなで改善していく授業ができそうです。また、自分たちのプレゼンテーションの様子を録画して、それを見て議論する際にも有効でしょう。iPadだと画面が小さいので、大きいモニターが教室内に何台かあれば、iPadと接続してディスカッションがしやすくなります。
資料などを映す大きなモニターは各教室にありますが、基本的に先生が使用するものです。子どもたちが使うモニターが教室に数台あれば、自分がつくった作品を見せたり、係からの連絡などをデジタルサイネージ的に表示しておいたりするなど、面白い使い方ができると思います。
でも、一番は先生にこそ外部モニターを使ってほしいんです……! ノートPCを使っている先生に「デスクでは必ず外部モニターにつなぎましよう」と言いたいくらい(笑)。大きな画面につなぐだけで、生産性がまったく違ってきますから。健康面でも同様です。先生は多忙な上に、PCを使う時間も長くなっているので、身体に良い環境をつくってあげたいと思っています。