はじめに
皆さま、こんにちは! 大阪の私立四條畷学園高等学校で世界史と倫理を担当している小森と申します。私は2018年から普段の授業をすべて自分で撮影し、その動画をGoogle ドライブにアップして、生徒たちがいつでもどこでも自分のデバイスから視聴できるようにしています。
2020年12月現在、私は世界史と倫理の授業動画を3748本Googleドライブにアップしていますが、この取り組みの特長を簡潔にまとめると以下の2点になります。
(1)例えば生徒たちが体調不良で学校を休んでも後でそのまま授業を視聴することができるなど、生徒一人ひとりの学習の機会が確保されます。
(2)例えば生徒たちが学習内容を振り返る際、自分のペースで必要に応じて授業を見直すことができるなど、生徒一人ひとりに合った学習をサポートする環境が形成されます。
この取り組みを始めて3年、私は実践を続けるなかで「普段の授業を時間や場所の制約を受けることなく視聴できることが、一人ひとりの生徒たちにとってどれほど有益なことか」ということを身に染みて感じてきました。2020年で言えば、新型コロナウイルス対策による休校期間中は前年に撮っていた授業動画を配信し、すべての生徒たちの学習機会を確保することもできました。
今回は、この授業動画撮影と活用のお話を具体的なノウハウと共に読者の皆さまにお伝えできればと思っています。
まず第1回では準備としてGoogleドライブの基礎知識について説明し、そのうえで第2回と第3回の記事で具体的なノウハウ、第4回と第5回の記事で生徒たちの活用状況について触れながら、この取り組みの真髄に迫っていきたいと思います。
「3748本の授業動画をアップ」と聞くと何やら大変そうな印象を受けてしまいますが、一週間もやればすぐに慣れてきて、いつの間にか習慣化してしまうような取り組みです。授業はほんの少し工夫して撮影すればいいだけですので、もちろんですが高度な技術はまったく必要ありません。また、たくさんの動画をアップする作業も、Googleドライブだと一括して簡単にできますので、YouTubeにアップするよりも手間がかからず非常に楽です。この後ご紹介するG Suite for Educationさえ学校に導入されていれば、あとはカメラ(お手持ちのスマホでOK)と三脚、そして最初の一週間慣れるまでやり続ける気持ちさえあれば大丈夫です。
もちろん、地歴公民科以外の授業でも幅広く活用できますので、この記事を通して一人でも多くの先生方に「これは良い! よし、私もやってみよう!」と思っていただけますとうれしい限りです。どうぞよろしくお願いいたします。
連載の全容(予定)
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第1回:Googleドライブの基礎知識
(1)Googleドライブとは
(2)G Suite for Educationとの出会い -
第2回:具体的なノウハウ(前半)
- 主に授業の撮影方法について触れます。
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第3回:具体的なノウハウ(後半)
- 主にGoogleドライブに動画をアップ、共有する方法について触れます。
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第4回:生徒たちの活用状況(前半)
- 2019年度までの活用状況について触れます。
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第5回:生徒たちの活用状況(後半)と今後の展望
- 2020年3~5月(休校期間中)の活用状況について触れます。