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アナリティクスを社会に実装できる「場」と「人」の拡大を目指すSASの研究支援

SAS FORUM JAPAN 2020レポート(後編)

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2021/01/26 07:00

さまざまな発表の場を通してデータを活用した研究を支援

 自らの研究領域に、データアナリティクスを活用している研究者や学生に対し、その発表の場を提供するのも、SASによる「支援」の一部だ。SAS Japanでは、今回の「SAS FORUM JAPAN」や、国内のSASユーザーが集う「SASユーザー総会」、全世界のSASユーザーが集う年次イベント「SAS Global Forum」(2020年以降はオンラインのみで開催)などを通じて、その機会を提供している。

 今回のSAS FORUMでは、「SAS Student Ambassador Award」を受賞した、大阪大学大学院医学系研究科博士後期課程の筒井杏奈氏が、受賞の経緯と研究内容を紹介した。「SAS Student Ambassador Award」は、SASが「自身の研究領域でSAS技術を革新的な方法で活用している学生を表彰するプログラム」である。SAS Student Ambassador Awardの受賞者には、賞状とトロフィーのほか、「SAS Global Forum」への招待、SASの出版する書籍やトレーニングの無償提供といった特典が与えられる。

 プログラムに申請するにあたっては、研究抄録や論文の提出、SASから課題として出される英語小論文の作成など、いくつかのステップを経て準備を進め、審査を受ける必要がある。筒井氏は、2019年の「SASユーザー総会」での論文発表をきっかけに、同プログラムへの応募を勧められ、申請を行ったそうだ。2020年の受賞者数は14人。プログラムは2006年にスタートしているが、日本からの受賞は筒井氏が初めてという。

 筒井氏の研究内容は「SASによる経路探索Webサービスを用いた医療アクセシビリティ評価」と題するもの。これは、全国にある15の小児がん拠点病院に対する、患者の「アクセスしやすさ」を、シミュレーションベースで調査するというものだ。シミュレーションにあたってはSASを利用し、Web API経由でGoogleマップの地理データと経路探索結果を自動的に収集した。手作業による大量のデータ入力を行わずに、移動にかかる時間を算出している。この手法を用いることで、データの収集から処理までのプロセスを効率化できたという。こうしたシミュレーションは、小児がんだけでなく、さまざまな特定の疾患を持つ患者や地域住民の通院・移動実態の把握、移動負担を軽減するための方策を検討する際に応用できるとしている。

 筒井氏は、日本のSASユーザーのプレゼンス向上のためにも、より多くの人にSAS Global Forumへの参加、SAS Student Ambassador Awardへの応募を検討してほしいと述べた。


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著者プロフィール

  • 高橋 美津(タカバシ ミツ)

    PCやネットといったIT分野を中心に、ビジネスやゲーム分野でも執筆を行うフリーランスライター。Windowsユーザー。

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