関西大学は、新型コロナウイルス感染症の影響で2020年度春学期に実施した、オンライン授業の現状と課題を把握すべく、全学生を対象に実施したアンケート調査の結果を、11月5日に発表した。
同調査は、同学に在学する学部生2万8369名に対して、7月6日~31日の期間に行われ、1万2655名から有効回答を得ている。
学部生に、オンライン授業のメリットを尋ねたところ、「移動がない」が約85%、「自分のペースで学習できる」が約65%で上位を占めた。ほかにも、「倍速で講義映像を見る」と答えた学生も約35%に達している。
一方、オンライン授業でストレスを感じていることとしては、「課題の量」という回答が約80%、提出したレポート課題に対する「フィードバックがない」という回答が約60%に達した。
オンライン授業で困ったことを尋ねた質問では、1年次生の半数以上が「友だちと一緒に学べず孤独感を感じる」「勉強のペースがつかみにくい」と答えている。また、上位年次と比較して「教員とのコミュニケーションの満足度」や「授業の満足度および理解度」がどちらも低い。
オンライン授業の形態別に、対面授業再開後も取り入れてほしいかを尋ねたところ、「リアルタイム型」(29.6%)よりも「オンデマンド型」(52.7%)の希望度が高かった。このことから、対面授業と比較して臨場感に劣るオンライン授業では、授業特有の緊張感や教員とのリアルタイムでの掛け合いよりも、スケジュール調整がしやすく、繰り返し受講可能な利便性を好む傾向がうかがえる。
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