スキャネットは、大阪電気通信大学との共同研究により開発した、教員と学生間の双方向授業支援システム「Lectures」の提供を、11月より開始する。
現在の大学の講義は、1名の教員が複数の学生に対して行う「1対多」の講義形式が一般的となっている。この形式の場合、学生は講義の内容が理解できなくても、質問がしにくく、また質問することで講義が中断したり、他の学生に迷惑をかけたりするといった遠慮から、理解していなくても質問せずに授業を終える傾向にある。特に理系大学の中規模クラスでの講義においては、その傾向が強く見られる。
こうした状況を受け、同社は大阪電気通信大学と共同研究を実施。教員が各学生の理解度に合わせ講義を進めることができるよう「講義の見える化」を目指し、授業中の学生の理解度や集中度をリアルタイムで集計できるシステムを構築した。
講義中、学生と教員はそれぞれの端末から「Lectures」に参加する。学生が講義のわかりやすさ・面白さの状況を散布図に表し、視覚的に教員に知らせる「リアルタイム授業評価」、簡単な質問・アンケートから得た情報を収集可能な「クリッカー機能」、学生個人の質問や意見を先生に直接発信し、さらに匿名投稿もできる「コメント機能」を、リアルタイムに活用することができる。
そのほか、「アンケート機能」「授業参加状況確認」「授業評価解析」なども搭載され、教員はそれぞれの機能を選択し、使用できる。また、教室で行われる講義だけでなく、新型コロナウイルスの影響でオンライン授業を実施している学校においても、講義を可視化することができる。さらに「Google Classroom」との連携も可能となっている。
なお、大学での講義にとどまらず、オンラインによる授業や教育現場のICT化が進む、小学校や中学校、高校に至るすべての教育機関においても利用することができる。
「Lectures」は、大阪電気通信大学において導入を開始し、大学の恒常的・継続的な「教育の質の保証及び向上」を目指す。
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