茨城大学は、教員に対して実施した遠隔授業の実施状況に関するアンケート調査の結果を、8月7日に発表した。
同調査は、6月19日に第1クォーターの授業が終了したことを受けて実施されたもの。茨城大学で学部生向けの授業を担当している教員(非常勤教員含む)647名を対象に、7月1日~10日の期間に行われ、337名から有効回答を得ている。
同大学では、日本マイクロソフトと法人契約を締結しており、「Microsoft Teams」を利用して遠隔授業を実施した。調査対象者に、実際に授業で用いた手法を尋ねたところ、多くの教員が音声のライブ配信による授業を行ったことがわかっている。
学生との双方向性をどのように確保したかを尋ねた質問では、音声でのリアルタイムでのやりとりがもっとも多く、チャット機能を利用したテキストのやり取りがこれに続いた。
レジュメやスライドといった教材については、約6割の教員が「遠隔授業向けに大部分を作り直した」と答えている。
教材の作り直しなど、遠隔授業の実施にあたっての業務負担に対して、大学から十分な支援が得られたかを尋ねたところ、「十分だった」「概ね十分だった」を合わせた回答が5割に達した。
一方で、「あまり十分ではなかった」「十分ではなかった」という回答も14%に達した。その理由としては「自宅の回線を使用する、必要な機材を購入するなどの自己負担が大きい」など、在宅などでの授業にあたって必要な機材・環境整備に必要な経済的支援がなかったことに対する不満が中心となっている。
今後、対面授業が再開した際に、遠隔授業で得た技術や、遠隔授業で使用したツールを活用したいかを尋ねた質問では、「積極的に活用したい」が44%、「必要に応じて活用してもよい」が48%と、9割超の教員が今後も何かしらの形で活用したいと考えていることが明らかになった。
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