schoolTaktの魅力とは?
schoolTaktは、タブレットやノートPCなど、機種・OSを問わずに利用できるWebブラウザベースの授業支援システムだ。児童・生徒の学習状況をリアルタイムに把握、互いの解答や意見を瞬時に共有することができる。授業では、教員が複数の解答を比較したり、児童・生徒同士が書いた内容にコメントを送り合ったりと、インタラクティブなやり取りがしやすいのが特徴だ。
schoolTaktの特長は、その先進性にあるといっていい。同製品がリリースされたのは2015年であるが、当時はまだ今ほど学校現場でICT活用が進んでいない時期であった。しかし、そんな時からschoolTaktは「マルチOS」「クラウド対応」「リアルタイムなやり取り」を実現しており、この先進性はICT教育に感度が高い教育者たちの間で評価を得たのだった。
実際にschoolTaktは、総務省「先導的教育システム実証事業」や文部科学省「次世代学校支援モデル構築事業」に選ばれたほか、2016年には第13回日本e-Learning大賞 EdTech特別部門賞を受賞、2017年には第29回「中小企業優秀新技術・新製品賞」ソフトウェア部門 奨励賞も受賞した。累計ユーザーも3万人を突破し、教育現場の利用が広がっている。
そして今、schoolTaktがめざしているのは、教室を科学するようなラーニングアナリティクス機能の充実だ。生徒を評価する「ルーブリック機能」や生徒同士のコメントを可視化する「発言マップ」、生徒の書き込みから単語の自動抽出を可能にした「ワーククラウド機能」など、協働学習やアクティブラーニングの「見える化」を進めている。こうした機能にも、他の授業支援システムにはない先進性があり、多くの教育者から好評を得ている。
自由に書き込み共有する「朝ノート」で、友だちをもっとよく知る!
ここからは、ファンミーティングに登壇した教員たちによるschoolTakt活用事例を紹介しよう。
東京都小金井市立前原小学校の蓑手章吾教諭は、朝の会でschoolTaktを活用している。同校は、ChromebookやiPadなどマルチデバイスで600台もの端末を整備しており、1年生から6年生まで1人1台を実現しているICT先進校だ。
蓑手教諭は昨年度、6年生を受け持ち、その時から朝の会でschoolTaktを活用し始めた。一般的に朝の会といえば、教員が出欠確認をして連絡事項を伝えたり、日直がスピーチをしたりするケースが多い。しかし、こうした朝の会は、児童が聞くだけで終わってしまい、児童同士の交流は少ない。そこで、同教諭は児童同士のコミュニケーションを活性化すべく、schoolTaktに健康状態や伝えたいことを自由に記入して交流し合う「朝ノート」を始めた。
朝のノートに書き込む内容や児童同士のやり取りについては、「基本的なルールが設けられている」と蓑手教諭。
しかし、児童たちは「今日も元気」といった健康面から、「昨日はゲームをした」という生活や放課後の出来事、さらには「昼休みに~で遊ぼう」といったクラスへの呼びかけなど、さまざまな内容を記入するという。ほかにも、誕生日の児童にメッセージを送ったり、「落としものを探してほしい」と困り事を書いたりする児童もいる。児童たちは、そうしたクラス全員の投稿を見ながら、「いいね!」ボタンを押したり、コメントを送り合ったりして交流するというのだ。蓑手教諭は、「アナログでは、わざわざ送り合ったりしない誕生日のメッセージも、schoolTaktを使うからこそ交流が生まれている」と述べた。朝の会の短い時間でもschoolTaktであれば、サクサク動く。「シンプルに使える点が一番のメリットだ」と同教諭は語った。
蓑手教諭は朝ノートについて、「児童たちの感想は好意的だ」と述べた。「普段話さない友だちのことが知れた」「知らなかった友だちのことが知れた」「会話のきっかけになった」「発信することについて考えた」など、友だちをさらによく知る機会につながっているようだ。
また蓑手教諭は、朝ノートを活かした新たな取り組みとして、夏休みに自宅から書き込む「夏ノート」や、5年生83名が全員で取り組む「朝ノート」にも挑戦している。長期休暇間の交流や、学級や学年を越えた交流を持つことはアナログではむずかしいが、schoolTaktを活用すれば時間やクラスの垣根を越えられる。同教諭は「shoolTaktは、コミュニケーションのハードルを下げてくれるツール。子どもたちも対面で話すのがむずかしい時があるが、朝ノートの活動で友だち同士の新たな交流を生むことができた」と語った。