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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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未来の学校現場考──教員のサステナブルな働き方を考える

先生が「自分を大切にできる」社会から、サステナブルな働き方は始まる

未来の学校現場考──教員のサステナブルな働き方を考える 第12回

キャリアのモヤモヤが、むしろ前向きに働き続けるきっかけに

──では、先生方のキャリアや働き方のモヤモヤを解決するにはどうしたらいいのでしょうか?

 まずは、今の自分を一度立ち止まって、キャリアや働き方について見つめ直す時間を持つことが、第一歩になると思います。

 多くの先生が、日々の授業や業務に追われる中で、「このままでいいのだろうか」と漠然としたモヤモヤを抱えています。モヤモヤが大きくなると、「もう無理かもしれない」「転職したほうがいいのかな」と極端な方向に考えてしまいがちですが、実はそのモヤモヤは先生を辞めなくても解決できるものが多いんです。

 例えば、小学校教員17年目のAさんは、家事・育児との両立の難しさから「教師に向いていないのでは」「辞めたほうがいいのかもしれない」という負の思考ループに陥っていました。 しかし話を丁寧に整理していくと、「本当にやめたいのではなく、続けたいから悩んでいる」ことがはっきりしてきたのです。

 強みや価値観、働き方の選択肢をひとつずつ整理していく中で、「辞めるか続けるか」から「どう続けたいか」に視点が変わった と言います。環境そのものを変えたわけではありません。けれど「自分にできることはたくさんある」と捉え直せたことで、負のループから抜け出し、教師を続ける決断に納得できるようになったのです。

──キャリアのモヤモヤが、むしろ前向きに働き続けるきっかけになるのは面白いですね。

 そうですね。キャリアの迷い自体は、決して悪いものではありません。むしろ「今どこにいるのかを見つめ直すための大切なサイン」なんです。

 例えば、自分はどんな価値観で働きたいのか。どんなときにやりがいを感じて、どんな場面で苦しくなるのか。この自分の内側にある声を一度取り出してみるだけで、今の働き方への見え方は大きく変わっていきます。

 クジラボでは「働くをひらく」という言葉を使っていますが、これは働き方を急に変えることではなく、選択肢に気づき、自分で選べる状態になることを意味しています。

 キャリアに正しい答えはありません。大事なのは、自分で選んだと納得できること。その納得があるだけで、同じ仕事でも心の軽さがまったく違いますし、先生自身が心地よく働けるようになるんです。

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教員不足の解決は、先生たちが「自分を大切にできる」社会から

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この記事の著者

津田 迪加(ツダ ユカ)

 公立小学校教員を11年経験後、教育の現場で培ってきた傾聴スキルや言語化スキルを生かし、フリーランスライター・編集者として活動中。株式会社クジラボに2021年創業時より携わり、教員向けイベントの企画・運営も行う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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