Study Valleyは、高校生の探究学習ログや習得スキル(非認知能力・社会人基礎力)を基に、大学進学後の学生に最適な長期インターンシップや企業の仕事を紹介する新サービス「TimeTact探究スプリットステップ」の提供開始を、11月25日に発表した。
同サービスにより、高校生は卒業後もTimeTactのアカウントを「キャリアパスポート」として維持することが可能となり、自身の興味関心や能力に合致した実務経験を大学在学中から積むことで、納得感のあるキャリア選択を実現する。

経済産業省が提唱する「社会人基礎力」は、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力から成り、探究学習を通じてこれらの能力が育まれる。しかし、その成果はこれまで入試での活用に留まりがちで、社会での実力証明として十分に活用されていなかった。
また、AIの台頭やDXの加速による産業構造の変化により、高校生や大学生にとって、自身のスキルや興味関心が具体的にどのような職種・業界で活かせるのかを見極めることが困難になっている。さらに、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の調査によると、日本の大学生の多くがアルバイトに従事しているが、その選択基準は「時給」や「場所」が主であり、将来のキャリア軸とは乖離しているケースが大半である。結果として、大学卒業後の進路選択に迷う学生が後を絶たない状況がある。
新サービス「TimeTact探究スプリットステップ」は、探究学習プラットフォーム「TimeTact」のデータを利用し、高校時代に培った能力を大学生のアクションへつなげるブリッジサービス。概要は以下の通り。
「社会人基礎力」の可視化と証明
TimeTact上で生徒が取り組んだ探究活動のプロセス、自己評価・他者評価、獲得したバッジなどのデータに基づき、生徒が持つ「非認知能力」や「社会人基礎力」をマイページ上で可視化する。これにより、単なる学力偏差値ではない、実社会で求められる「生きる力」の証明が可能となる。
AIによる高精度なインターンシップ・マッチング
蓄積された興味関心データとスキルセットをAIが分析し、その学生に最適な企業のインターンシップやプロジェクト案件をレコメンドする。学生は自身の適性が活かせる環境で実務経験を積むことができ、企業は探究スキルを持った能動的な人材に早期にアプローチ可能となる。
シームレスな「キャリアパスポート」化
従来、高校卒業と同時に消失していた学習データを、卒業後も個人アカウントとして維持可能にする。高校時代の探究成果から大学でのインターン経験までを一元管理することで、就職活動時にはポートフォリオとして活用できる。
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