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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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子どもも教師もワクワク! デジタルツールで生まれる令和の学び

総合的な学習の時間に生成AI「Gemini」と「NotebookLM」を活用し、児童の思考を深める

子どもも教師もワクワク! デジタルツールで生まれる令和の学び 第20回

3時間目:総合的な学習の「疑問」をAIと見つける

 3時間目は、テーマに対する理解を深め、総合的な学習の「問い」を見つける活動です。まず、1時間目に使ったワークシート(Googleドキュメント)に戻り、2時間目のVids録画で話した「ざっくり説明」の内容を書き込みます。あえて前回の授業ですぐに書かせず、時間を置いてから書かせるのには意図があります。学習がいかに自分の言葉になったのかを確認させるためでもあり、また、この活動を時間の最初に位置付けることで、前回の学習を振り返らせるねらいもあります。

 次に、そのテーマについて「詳しく調べたいこと」を3つ考えさせます。ここで「疑問が思いつかない」という児童や、タイピング入力が苦手な児童が出てくることが予想されます。そこで、2つ目のGem、「調べる学習サポート君」を活用します。

 Gemに挨拶して対話を開始すると、Gemが「どの目標について調べるか教えてね」と尋ねるので、児童は自分のテーマ(例:「9番」)を入力します。Gemは、児童が疑問を立てやすいように、いくつか質問の選択肢(例:「A.なぜインフラが必要なの?」「B.日本の技術は進んでいるの?」)を提示します。児童は選択肢から選んでもよいですし、自分で考えたユニークな問い(例:「どうして私たちがほかの国のために何かしないとけないの?」)を入力することもできます。Gemは、児童が立てた問いを褒めながら、総合的な学習への意欲を引き出します。このようにAIと対話しながら、最終的に3つの「問い」を決定し、ワークシートにコピー&ペーストします。

Gemとの対話イメージ
Gemとの対話イメージ

4時間目:ここまでの学びをVidsで中間発表する

 4時間目は、ここまでの活動をスライドにまとめ、中間発表を行います。この活動は、児童が情報を整理する機会であると同時に、「Canva」や「Googleスライド」といったツールの操作に慣れる目的も兼ねています。

 児童には、まずGoogleスライドに「文字だけ」でスライドを作成するように指導します。1枚目にテーマ、2枚目に「ざっくり説明」、3枚目に3つの「疑問」といった形です。これは、最初からイラスト探しやフォント選びに時間をかけ過ぎて、肝心の内容が時間切れになることを防ぐためです。もちろん、早く文字入力が終わった児童は、デザイン作業に進んでも構いません。

 スライドが完成したら、再びVidsで発表を録画します。今回は、自分の顔とスライド画面を同時に録画します。Vidsの課題を開き、「録音」ボタンから「カメラと画面」を選択します。次に、共有したいGoogleスライドのタブを選択し、「共有」をクリックします。この画面共有の設定は「Google Meet」と似ているため、Google Meetでの画面共有に慣れている児童はスムーズに操作できるでしょう。初めての場合は、一つひとつ丁寧に指導するとよいでしょう。

 Googleスライドを「スライドショー」モードで全画面表示にし、Vidsの「録画を開始」ボタンをクリックして発表を始めます。「僕が調べるのは目標9です。この目標を簡単に説明すると……。僕が調べたい疑問は、1つ目が……」というように、スライドを操作しながら説明します。

 発表が終わったらVidsの「停止」ボタンを押し、ブラウザのタブ共有も停止します。Vidsの画面に戻り、「挿入」をクリック。保存が完了するのを待って終了です。録画提出が終わった児童には、その端末を持って教室内を歩き回り、相手を見つけてお互いにプレゼンし合う活動を促します。これによって、2時間目と同じように児童が発表に「こなれて」いき、さらに自分の言葉で説明できるようになることを目指します。

自分の顔とスライドを同時に録画する手順
自分の顔とスライドを同時に録画する手順

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5時間目以降:予想から調べ学習、そして発表へ

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この記事の著者

前多 昌顕(マエタ マサアキ)

 五所川原市立五所川原小学校教諭、青森県プログラミング教育研究会発起人で事務局長。初任の頃よりICTの教育活用に興味を持ち研究を進める。いったんICT教育と距離を取り、研究対象を思考ツールにしたが、プログラミング教育必修化をきっかけに再開する。Google認定トレーナー、Gensparkインダストリ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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