タオは、新潟県小千谷市教育委員会との間で、2026年4月に開校予定の「学びの多様化学校(不登校特例校)」におけるICT教材として、「天神」導入のための試験運用を開始することに合意したことを、10月7日に発表した。

文部科学省の調査によると、小中学校における不登校児童生徒数は年々増加しており、その支援は喫緊の教育課題となっている。こうした中、個々の児童生徒の状況に応じた指導を提供する「学びの多様化学校」の設置が全国で進められており、画一的ではない、個別最適化された学習環境の構築が求められている。今回の同市教育委員会による天神の導入は、この社会的な要請に対する取り組みである。
同市教育委員会からは、選定理由として「教科書に準拠した内容となっているため」「解説がわかりやすいため」の2点が挙げられている。タオはこの2点が、不登校支援という文脈において、それぞれ重要な意味を持つと考えている。
学びの多様化学校に通う子どもたちにとって、在籍校との学習進度の連携は重要である。「教科書準拠」であることは、このシームレスな連携を可能にするだけでなく、「みんなと違うことを学んでいる」という孤立感を防ぎ、安心して学習に取り組むための基盤となる。
また、学習につまずきを抱える子どもたちに必要なのは、「自分もやればできる」という小さな成功体験である。一問ごとに丁寧なヒントや解説が表示され、自分のペースで「わかる」を積み重ねられる天神の設計思想は、子どもたちが失いがちな学習への自信と自己肯定感を育むための安心材料となる。
天神はタブレット・パソコンを利用した学習教材で、特徴は次のとおり。
- 対応学年:乳幼児(0~6歳)、⼩中学校の全学年
- 学習範囲:1学期から3学期分までがいつでも学習可能
- 対応教科:英語、数学(算数)、国語、理科、社会、⽣活、知育・育脳
- スタイル:スモールステップでつまずきにくく、達成感を得やすい
- 動画講義:5〜15分程度の音声付きアニメーション授業が⾒放題(⼩学⽣版・中学⽣版)
- 反復学習:選択肢のシャッフルに加え、問題そのものが変化
- プリント:ほぼ全問の印刷に対応(⼩学⽣版・中学⽣版)
- 読み上げ:問題⽂、ヒント、解説などを⾳声で⾃動読み上げ(幼児版・⼩学⽣版)
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