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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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教育現場でのICT活用事例紹介(小学校) (AD)

GIGA第2期でOSを刷新! 徳島県東みよし町が日本HPのChromebookを選んだ理由とは?

GIGAスクール構想第2期向け端末「HP Fortis Flip G1m 11 Chromebook」導入事例

 GIGAスクール構想も第2期を迎え、新端末の導入を控えて関係各所は多忙を極めている。GIGA第1期での成果や反省を踏まえ、新端末の選定に頭を悩ませている自治体や学校も多いはずだ。今回はOSをはじめ大幅な見直しを実施し、最新端末の導入によりICT教育を大きく前進させた徳島県東みよし町教育委員会のみなさまから話を伺ってきたので紹介したいと思う。

インタビュー参加メンバー

東みよし町教育委員会 学校教育課 係長 瀧本 雅志氏

東みよし町教育委員会 学校教育課 係長
瀧本 雅志氏

東みよし町教育委員会 学校教育課長 木藤 明宏氏

東みよし町教育委員会 学校教育課長
木藤 明宏氏

東みよし町教育委員会 学校教育課 学校ICT教育指導員 谷藤 裕美氏

東みよし町教育委員会 学校教育課 学校ICT教育指導員
谷藤 裕美氏

株式会社 日本HP パーソナルシステムズ事業本部<br>クライアントビジネス本部 CMIT製品部 部長<br>岡 宣明氏

株式会社 日本HP パーソナルシステムズ事業本部
クライアントビジネス本部 CMIT製品部 部長
岡 宣明氏

町全体でいち早く光回線を整備し、安定した学校のネットワーク環境を実現

岡氏(以下敬称略):本日はインタビューにご対応いただきありがとうございます。さっそくですが、東みよし町の概要を教えていただけますか?

瀧本氏(以下敬称略):徳島県の西部、四国全体で見るとちょうど真ん中にあるのがここ東みよし町です。町の中央をわけるように東西に吉野川が流れており、その両側は青々と茂った森林を備えた山々となっています。田園風景が広がる自然豊かな景観を持つとともに、社会基盤や生活環境を備えた、自然と人々の暮らしが調和した町だといえます。

 令和7年3月31日時点で約1万3,100人がこの町に住んでおり、北岸にある三好地区と、南岸の三加茂地区それぞれに小学校2校と中学校1校、合計6校があります。

木藤氏(以下敬称略):東みよし町は1年中いちごが収穫できる周年いちごの産地として知られています。冬場は平地、夏場は高原地帯で、それぞれいちごが実る土地です。主に加工用として用いられていますが、有名なケーキブランドにも採用されるなど、みなさんの身近にある食材にも活用されています。

:ご紹介ありがとうございます。東みよし町での教育の基本方針はどのようなものなのでしょう。

瀧本:東みよし町では「郷土に誇りを持ち、郷土を愛する心を育む東みよし教育の推進 ~未来を切り拓き、たくましく生きる「人材」の育成~」という基本理念を掲げております。さらに基本方針として「未来を切り拓き、たくましく生きる力を育む学校教育の推進」「心豊かで健康な地域社会を築くスポーツ・生涯学習の推進」「郷土愛あふれる創造力豊かな人づくりの推進」の3つの柱がある形です。

 これらの方針に従い、各施策をPDCAサイクルにより進め、持続的な発展を目指して活動しています。もちろんその中にはICT教育の推進も含まれており、東みよし町では早期より積極的に取り入れてきました。

新しい端末になり「勉強がはかどります!」と元気に話す児童
新しい端末になり「勉強がはかどります!」と元気に話す児童

:ICT教育の整備状況はどのようになっていますか?

谷藤氏(以下敬称略):GIGA第2期向けに「HP Fortis Flip G1m 11 Chromebook」を全児童生徒、全教員、予備機分約1,200台を導入しました。

木藤:ネットワークインフラについては平成21年の段階で公共施設および学校に光ファイバーを設置しています。当時の徳島県では全県ブロードバンド構想というものがあり、その際に地域全体でネットワークの高速化を目指しておこなった施策でしたが、この取り組みが発端となり、東みよし町のICT教育を始める原動力になったことは確かだと思います。

:その当時から社会インフラとしてインターネットが活用できる環境が整っていたのですね。

木藤:この基盤が備わっていたからこそ、学校のネットワークは役場の庁舎をセンターとして集約することができています。学校を含めてWi-Fiに関しても多数のアクセスポイントを用意して環境構築をしているので品質も問題ないことを確認しています。

GIGA第1期で見えた課題──混乱なくOSを移行できた理由は?

:すでに万全の体制でGIGAスクール構想に着手された印象ですが、GIGA第1期はどのような取り組みを進めたのですか?

谷藤:徳島県による共同調達という形でWindows OSのタブレットPCが選ばれました。

 ただし、この端末に関しては起動スピードや集中管理がうまくいかず、バッテリー関連のトラブルも多いという端末特有の仕様があったようで、授業で使うのに苦労が大きかった面がありました。Windowsの良さはもちろんありましたが、うまく改善できずにいたため良い状態ではなかったというのが実情でした。

:課題を抱えながらの運用は厳しいですね。今回Chromebookをお選びいただいた理由もそこにあるのですか?

谷藤:実は昼間小学校、足代小学校の2校はGIGA第1期の途中からChromeOSとGoogleクラウドベースでICT教育を実践していました。現在の徳島県教育委員会教育長の中川 斉史氏が校長を務めていたこともあり、時代の先を見越して決断されたようです。

 そのときのノウハウがあったため、GIGA第2期を迎えるにあたり、Chromebookを選ぶことが決まった後でも大きな混乱はまったくありませんでした。逆に中川氏ご自身がGoogle Workspaceの事前準備をしてくださっており、Chromebook導入以前からグループチャットなどで先生方が先行してGoogleの代表的なアプリに触れる機会がありました。そのおかげもあり、OSが変わったにもかかわらず、混乱はありませんでした。

美しいフォームでタイピングする児童
美しいフォームでタイピングする児童

:うまくノウハウを引き継いで万全の体制でスタートが切れたのですね。

谷藤:東みよし町教育推進会議を設置してその中に様々な部会を設けています。ICT教育や学校DXに関する部会もあり、そこで様々な情報交換をすることで、町といっしょに学校のICT教育を推進しています。この取り組みもノウハウを共有するのに役立っています。

:東みよし町のICT教育への積極的な姿勢が垣間見えますね。谷藤様はICT支援員という立場で加わっているのですか?

谷藤:実は2025年6月から、「ICT指導員」に役職が変わりました。教員免許も持っていますから、これで授業もできる形で活動ができます。たとえば各学校への訪問日に合わせてローマ字の指導をおこなっています。GIGA第1期の途中から2年生を対象に始めたところ、早期からタイピングができるようになりました。これにより、ICT機器を使った授業をよりスムーズに、町内統一のカリキュラムで進めることが可能となっています。

木藤:ICT支援員の場合、先生のサポートという立場に留まってしまいますが、ICT指導員の場合その制約はなくなりより広範囲でサポートしていただけるようになります。東みよし町で進めてきた施策を考えると、ICT教育をしっかりサポートしていただける人材の必要性を感じますし、谷藤さんの功績は非常に大きかったと思います。継続的にICTへの取り組みを積み上げていくために、今後もご助力いただければと考えています。

堅牢かつ軽量な日本HPのChromebookがGIGA第2期を支える

タッチペンを上手に使いこなす児童
タッチペンを上手に使いこなす児童

:今回導入いただいたHP Fortis Flip G1m 11 Chromebookですが、選択いただく際に決め手になったのはどのような部分ですか?

谷藤:個人的にはタッチペン関連の仕様がとても気に入りました。子どもたちはタッチペンが大好きですぐに使いこなすようになります。以前の端末もペンは使えたのですが充電のときにUSBポートにケーブルを差し込むタイプでした。大人なら問題ありませんが、子どもはポートにケーブルを差したままカバンに端末を入れるのでケーブルの切断やポートの破損が絶えませんでした。

 HPの端末は本体にぴったり収まる仕様なうえ、格納している状態で充電もしてくれます。子どもたちもペンをなくしませんし、以前のようなトラブルはまったく起こりません。

:確かに児童生徒さんたちはついつい無造作に扱ってしまうようですね。

木藤:端末の角を物にぶつけることはもちろん、落としてしまう児童生徒もいます。実は以前、HPさんが来られて端末の落下テストを目の前で披露してくれましたが、実践でもHPの端末は非常に頑丈で壊れないのがとても気に入りました。

谷藤:以前の端末ではキートップを外してしまう子どもがいました。修理するのに時間が掛かっていたのも大変でした。HP Fortis Flip G1m 11 Chromebookのキートップはまったく外れないのでその点も安心ですね。

:アプリケーションを動かす際のパフォーマンスはいかがですか?

谷藤:OSやアプリケーションの挙動は非常にスムーズで、ストレスなく操作できます。また、OSの起動も速く、以前のように待たされることもありません。このパフォーマンスの良さは非常にうれしいですね。

:実はHP Fortis Flip G1m 11 ChromebookにはMediaTek Kompanio 520プロセッサーが搭載されており、もともとスマートフォンなどのスマートデバイス向けのプロセッサーがベースとなっていますから、ChromeOSと非常に相性が良いのが特長です。パフォーマンスが良いのはそのあたりも理由になっていると思います。

Webカメラも積極的に活用
Webカメラも積極的に活用

谷藤:以前の端末よりも薄くて軽いのも良いです。バッテリーも長持ちするので以前のように授業中、充電不足でコンセントが必要というシーンが減りました。

:これもMediaTekの特長ですが、電力効率がとても高くプロセッサーが高温になりにくいので冷却パーツが必要最小限に抑えられているのです。ですから、ファンの音もないですし、冷却用のヒートシンクも持たないのでその分軽量化ができるのも影響が大きいでしょうね。そろそろお時間なので最後に今後の目標をお聞かせください。

谷藤:HP Fortis Flip G1m 11 Chromebookのおかげでフォームやスプレッドシートなどを使って共有したり他者を参照したりすることで今までにないカリキュラムも実施できるようになりました。まだ使い始めて間もないですが、大きなトラブルや問い合わせが来たこともありません。

 デバイス環境はとてもよくなったのですが、国が進めようとしている校務DXに関しては道半ばといったところなので、そちらも積極的な施策を打っていきたいですね。まだまだ課題はありますが、今後も町といっしょにICT教育の活性化に取り組んでいきたいと思います。

:本日はありがとうございました。

取材協力

東みよし町立 足代小学校 校長<br>西谷 繁人氏

東みよし町立 足代小学校 校長 西谷 繁人氏

東みよし町立 昼間小学校 教諭<br>向井 大輔氏

東みよし町立 昼間小学校 教諭 向井 大輔氏

GIGA端末をはじめとした、日本HP製品の導入事例を多数掲載!

 本記事は日本HPのデバイスやテクノロジーのトレンドを伝えるメディア「Tech&Device TV」の記事をもとに制作しました。元記事は以下のリンクからご覧いただけます。

 「HP Fortis Flip G1m 11 Chromebook」の詳しい情報は製品ページをご確認ください。

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提供:株式会社 日本HP

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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